第40話

「お家帰りたくないなぁ。もっと雪見くんと遊びたいよ」


追い出されたけど、帰りたくないようだ。


「どうしましょうか?」


「こっち。うちあるよ?」


「いや、反対ですよ?」


「ちょっと歩こうよ!」


「はい、いいですけど…この辺俺よくわかんないですよ?」


「いいって。任せろ!」


たくましい腕を回されて歩く。ちょっとだけ、酔ってるようだ。


「このお店でーす!あーもう閉まってる」


「あ、残念ですね」


「じゃー家で飲もう」


「家?ですか?」


「そーだよー」


いや、この辺じゃないんだけど?

一軒家に辿り着いたけど…


「おいでよ、俺の部屋で飲もう?ジュースもたぶんあるからね」


ということは、実家なのか。それにしても、雷さんは夜中なのに元気だ。

勝手に家に上がる。


「眠たくなったし、もう寝ようかな。二階に行くよ」


「あ、はい」


気分が変わったらしい。雷さんについていく。

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