さようなら。来世でまた会おう。
前世の記憶があることなんて、夜が明ければ朝がくることくらい、当たり前のことだ。
この世界では、誰もが前世の記憶を持って生まれてくる。
それならば、前世での功績が現世でも評価され、前世での悪行が現世でも非難されるのは必然と言えよう。
そんな世界の理――『前世主義』に苦しむ三人の男がいた。
彼らの足元には、前世の記憶という鎖が纏わりついている。
そんな彼らに、差し伸べられる手があった。
「我々は来徒教団(ライトきょうだん)。貴方を導くものです」
人類を前世の呪縛から解き放つと語る者たち――来徒教団。
その手が導く先は、光か闇か。
彼らの行く末は、前世か来世か。
三者三様の前世と、三者三様の現世。
それらがすべて、ライムライトで交差する。