ライムライトの交差点

作者 稀山 美波

どうか、読むなら最後まで

  • ★★★ Excellent!!!

正直な話をしよう。
本作は、ネット小説向きではない。

ネット小説は基本、無料、しかも素人が書いた小説だ。当然のことながら、読者としても小難しくて妙に意識だけ高い「自称純文学」なんかより、わかりやすく、読んでいて気持ちのいいモノがいいに決まっている。

事実、信じられないほどのPVや☆を集めるネット小説の多くは、一話一話に美味しいところがある。「ドンパチ」やら「ざまぁ」やら「お色気」やら、ともかくわかりやすい、時に過激なエンタメを放り込んで、読者をひきつける術に長けている。そうしないと、読者が離れていってしまうことをよく理解しているのだと思う。(それを否定する気はないし、そのニーズにこたえられるのはすごい才能だと思う)



本作『ライムライトの交差点』には読者をひきつける「分かりやすいエンタメ」はほとんどない。エロも無双もハーレムもない。そういうものを期待して読み始めたら、三話くらいで読む気がなくなってしまうかもしれない。


しかし、そこで読むのを辞めてしまうのは、あまりにももったいない。


作りこまれた世界観、細部まで徹底的に張られた伏線に、それらが回収されていく爽快感。そして、絶妙なラスト。最後まで読まなければ、この小説の持つ「極上のエンタメ」の真髄を体験することはできない。


長々とどうでもいいことを書いてきたが、言いたいことはただ一つだ。

どうか、最後まで読んで欲しい。

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