インフィニットオーサー～勇者なのに半透明になるクソ能力のせいで殺されそうなんだが何とかやり直して生き残りたい～

「気分はどうですか勇者様」

目を醒ました先には見知らぬ騎士。
何故か見知った空間に自分は居らず、直前に何をしていたのかもハッキリしない。
可能性の一つとして誰も食べない不味くて苦いパテに華々しい転生を成し遂げたのかと思うも、自分が居た部屋とは似ても似つかぬこの場所では確かめる術も無い。

与えられた力は透明化･･････などと呼ぶには差し障りしか無い半端な代物で、Lv.1の暗殺者でも無い若者には用途不明の代物だ。どうやら縋りつける神も居ないらしい。

十分に混乱させる状況の中時間は流れ、無能である事を証明した勇者は国王の名において暗殺され、ゲームは幕を･･･下ろさなかった。

同じ騎士と魔…続きを読む

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（369文字）

　コミカルなループ物のファンタジーが読みたい人におすすめです。

よくある異世界転生ものと読んでいると、次から次へと予想外の展開が起こります。
それは読み進めば進むほど、増していくという。
どこまでも読者を飽きさせない、作者様の力量に驚かされます。

特に私のオススメはタグにある“妹”です。
是非、そこまで読み進めてみてください。
グッと引き込まれますよ！

転生・死に物語は大体ハードな舞台が設定されますが、本作の状況は中々に過酷です。
にもかかわらず、能力は半透明……。いや、どうすんの？ これ。

しかし、だからこそ作者様の技量がうかがい知れます。
どんでん返しと練り込まれた設定を楽しみたいかたは是非。

半透明でどうやってやってくの？と思いながら読み進めましたが、導入からは想像のつかないどんでん返しの連続に惹き込まれました。ただの異世界ファンタジーではなかったです…！
練り込まれた設定のおかげで、すいすいと読み進められます。

ありきたりな転生ものと思って読み始めたのですが、予想以上に面白いです。
テンポ良く進む物語で読みやすいことに加えて、色んな意味で魅力的なキャラクター、しっかりと練り込まれた設定。
読み応えのあるライトノベル、という感想です。

是非読み進めてもらってこの世界を楽しんでもらうことをお勧めします。

所々で面白ネタが入っているところにクスリときます。嫌いじゃないです。
一筋縄でいかない異世界転生ストーリーも良いです。
ただ、盛り上がる所には描写がもう少し欲しいなと感じました。スッキリと進みすぎてあらら、といった印象です。

1話で魔術師たちが「暑すぎんだよね、このローブ」と言った瞬間、
おっ、これは…面白そうな予感…と思いまきた。
その予感は的中。
4話からの面白さへの加速がヤバいです！！
起承転結の「転」が矢継ぎ早にやってくる。息をもつかせぬ展開とはまさにこの作品のこと！

死んだらループする点でリゼロか何かかと思ってしまいましたが、多くの裏切り、誰もが知り得る異世界であってそうじゃない世界。妹など、様々な展開に心踊らされました