第21話 王都ギルドマスター
冒険者ギルドへ依頼を受けに向かった。
Bランクになっていた俺たちはAランクの依頼まで受けることができる。
掲示板にはBランクまでの依頼しか掲示されていなかった。
受付嬢にAランクの依頼を尋ねてみることにした。
「すいません。Bランク冒険者の真治です。Aランクの依頼を受けたいのだがどこに掲示されているのだろうか?」
「あ! 先日クリスタル様といらした真治様ですね。Aランク以上の依頼は階段を上がった2階の掲示板にございます。私が見繕いますか? ギルドカードの提示と希望の依頼内容がありましたらお願いします。」
「ありがとう。討伐依頼を受けたいと思う。よろしく頼む。」
「え!? えええ?? オークキングを倒しているのですか? しかもこのオークの種類と数は村レベルの討伐ですよね? これはAランク以上ですよ?」
「そうだね。それで前の町のギルドで一気にBランクに昇格したんだ。ちなみにオークをたくさん持っているんだが買い取ってもらえたりするかな?」
「さすがに全部は無理ですが、ちなみにキングも売ってもらえるのでしょうか?」
「ジェネラル以上は売る気は無いね。自分たちで食べる予定だから。でもジェネラルの睾〇がほしいのなら売ってもいいよ?」
「本当ですか!? ちょっとギルマスと話してきますので少々お待ちください。」
3分ほどして受付嬢が戻ってきてギルマスの部屋に案内された。
「やあ、私はこの王都でギルドマスターをしているサリーというものだ。元Sランク冒険者でな、ハーフエルフなのだよ。ところで真治よ。真治様と呼んだほうが良いだろうか? 勇者真治よ、隠蔽スキルをお勧めするぞ。鑑定スキル持ちは少ないと言ってもそれなりにはいるからな。私もそうだ。バレると厄介だぞ?」
『ティア、よろしく。静香にも付けといて。ある程度スキルとステータス値の偽装もよろしく。メイはあえてそれなりのスキル、ステータスを表示しておいてくれ。獣人だと馬鹿にされないようにね。』
『了解です。ユニークスキルと加護も隠しておきますね。』
「ご指摘ありがとうございます。早速隠蔽してみました。どうでしょうか?」
*ステータス
名前: シンジ(ヒューマン)
冒険者ランク: B
性別: 男
年齢: 16歳
レベル: 33
ユニークスキル・加護
なし
「消しすぎ感はあるがいいんじゃないか? 他人にステータスを見せてやる必要など無いからな。十分だろう。君が2代目の勇者のことを知っているのはまだ仲間だけなのだろ?」
「そうですね。王様家族とパーティメンバーだけですね。」
「誰かに聞かれても面倒だからこの話はここまでにしよう。ところでオークを売ってくれるそうだな。どれぐらい売ってくれるのだ? 現状、王都はそこそこ肉不足なのだ。売ってもらえると有難い。」
在庫を確認してみる。
収納オーク一覧
オーク: 150頭
ハイオーク: 50頭
オークナイト: 15頭
オークマジシャン: 15頭
オークプリースト: 15頭
オークジェネラル: 1頭
オーククイーン: 1頭
オークキング: 1頭
「ジェネラル、クイーン、キング以外なら全部売ってもいいですよ?」
「ではオークが100頭、それ以上は全部買い取る。相場よりちょっと色を付けとくよ。解体場に出してくれ。あとジェネラルの睾〇だが8金貨でどうじゃ?」
「それで結構です。何頭かは味見しちゃっているのでそれは除きますね。あとお勧めの依頼ってありませんか? あまり王都から離れる依頼は無理なのですが良いのがあれば紹介してください。」
「そうだな、ワイバーンが住み着いて困っているのじゃがそれはどうかな? 一応竜種でもあるからAランクの依頼だ。肉は毒があり食えんが革は丈夫なので高く買い取れる。報酬は5金貨だ。1頭当たり1金貨で買い取る。どうかな?」
「ありがとうございます。それでお願いします。ところでギルマスさんのステータスを見てもよろしいですか?」
「ああ、いいぞ。私も勝手に覗いたからな、お相子じゃ。ちょっと待て隠蔽を解くからな。」
*ステータス
名前: サリー(ハーフエルフ)
性別: 女
年齢: ???歳
レベル: 60
スキル
鑑定、アイテムBOX、剣術、身体強化、回避、加速、気配探知、
魔力操作、魔力感知、威圧、解体、弓術、統率、隠蔽
魔法
生活魔法、火魔法、水魔法、風魔法、闇魔法
ユニークスキル、加護
天気予報、植物成長促進(成長加速、収穫量増加)
天気予報が地味にうれしい。
やはり女性だからか年齢は隠蔽したままだった。
突っ込むと藪蛇になりそうなのでやめとく。
「スキルをコピーさせていただきました。では、討伐に行ってきます。」
「ちょっと待て! コピーできるのか? 突っ込んだら負けな気がするからやめておこう。このオークの買い取り一覧とワイバーンの依頼書を受付に渡してくれ。」
受付に書類を渡し、解体場でオークを出した。
作業所のおっちゃんたちの顔色が悪くなったのは見なかったことにして受付に戻った。
「依頼書の受領処理完了しました。カードをお返しします。あと、オークの買い取った料金です。ワイバーンは尻尾に毒針がありますので尻尾の攻撃には注意してください。ちなみに受付担当になりましたミントです。これからよろしくお願いします。」
「了解です。ミントさん、よろしくお願いします。それでは行ってきます。」
前回、クリスとギルドに訪れているためか絡んでくるようなやつはいなかった。
メイにちょっかい出してきたら許さんぞ。
周りを見ると荷物持ちをさせられてる獣人の奴隷がいた。
ちゃんとご飯を食べさせてもらっているのか心配になるくらいに痩せていた。
かわいそうだが何もしてやることができないのがもどかしい。
気持ちを切り替えて、ワイバーンを狩りに行くぞ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます