第34話 ダンジョンから帰宅
「やあ、おっちゃん。帰ってきたよ。」
「おう、坊主か。今日は何階までいけたんだ?」
「最下層を制覇したぜ!」
「おいおい、冗談はよせや。Sランクパーティでも8階層止まりだぞ。」
水晶にギルドカードをかざす。
すると最下層までが開放された。
「はぁ? まじか。まじで最下層に行ったのか。」
「制覇もしたけどね。んじゃ、ギルドに報告してくるよ。またな、おっちゃん。」
ギルドに向かい報告した。
「おかえりなさいませ、蒼の絆のみなさん。」
「ダンジョン最下層を制覇したのでご報告にきました。」
「え? ええ!? 本当ですか? ちょっとギルマスに報告してきますのでお待ちください。」
ギルマスに報告に走っていった受付嬢が戻ってきた。
「ギルマスがお話したいということなのでこちらに来てください。」
ギルマスの部屋に入った。
ソファーに俺と静香とメイ、カレンが座り、残りのメンバーは後ろに立った。
「まず、ダンジョン制覇おめでとう。俺はこのギルドのマスターだ。ダンジョンの情報を教えてほしい。」
そこでまだ知られていない8階層以降の魔物の種類やボスを報告した。
「情報ありがとう。君たちはSランクパーティでも成しえなかったダンジョン制覇を成し遂げた。そこで俺の権限でSランクに昇格する。クランランクもSだ。成功報酬は1.8倍になる。これからも頑張ってくれ。」
それから受付に戻り、報酬の精算をお願いする。
「まず、ダンジョン最下層の10階層制覇で10金貨、ダンジョン完全制覇で200金貨でボーナスを合わせると378金貨となります。またいらしてくださいね。」
「ありがとうございます。また修行にきます。鶏肉が無くなったころかな。」
「え? 鶏肉? あ! ちょっと待ってください! 鶏肉ってなんですか~」
ギルドを後にし、転移で城に戻った。
「クリス、ただいま~。帰ったよ~。」
「お帰りなさい。ご無事のようですね。安心しました。」
「かなり強くなったよ。でもまだ魔王には勝てないかな。」
現状のレベルはこんな感じになった。
真治 Lv.70 勇者 転移者
静香 Lv.70 賢者 転移者
メイ Lv.68 アサシン 猫型獣人
アカネ Lv.68 剣士 ヒューマン
シルク Lv.66 メイジ ヒューマン
マリン Lv.66 レンジャー ヒューマン
カレン Lv.64 聖女 ヒューマン
ミレーユ Lv.64 ナイト ハーフドワーフ
「魔王復活の情報ですが、復活したのは間違いないようです。隣国の魔物が活性化しているとの情報が入りました。」
「なるほど、急いで強くならないとまずいな。詳しい話は食事をしながらにしよう。王様と王妃様にも声をかけておいてくれ。」
「かしこまりましたわ。今日もお背中ながしますね。」
「あ、ありがとう。」
いつもの客間にルームを起動して、落ち着くことにした。
とりあえず、唐揚げの準備をしとこうかな。
やっぱり漬け込んで馴染ませたほうがおいしいよね。
ニンニク、ショウガ多めの漬けダレにした。
その間に風呂に入ってしまおうかな。
風呂に入っていると普通にみんな入ってきた。
パーティメンバーなんだから気にするなだの、いっその事全員を嫁にすればいいじゃないかだの言いたいことを言ってくる。
みんな娘でもおかしくない年なのだが。
もう気にしないことにした。
そして、風呂から上がるとクリスに怒られた。
背中を流すと言っていたのをすっかり忘れていた。
明日はずっと一緒にいるということで許してもらえた。
王様と王妃様もそろったので食事会を開始する。
久しぶりの唐揚げは涙が出るほど旨かった。
みんな大満足だった。
他にも大量に手に入ったジェネラルの豚肉料理も振る舞った。
みんなでダンジョンの話で盛り上がった。
「今回潜ったダンジョンではこれ以上強くなるには時間がかかる。他に良い場所はないだろうか?」
「そうじゃな、隣国の魔の森や高難易度ダンジョンが良いのではないか?」
「ほう。ここから遠いのですか?」
「まあ、遠いな。でも、お前には鈴音がいるではないか。」
「さすがに鈴音でも全員を運ぶのは無理だろう。」
「お前だけが先に鈴音と移動し、あとの者は転移で連れていけばいいではないか?」
「あ! そうだ。なるほど、王様、さすがですね。」
数日休養を取ったら、隣国のダンジョンに向かうことにした。
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