第14話 オーク村の殲滅
所持金が増え笑顔でギルドを出ると馬車が停まっていた。
王女様の馬車だった。
「盗賊の手続きは終わりましたか? では、私の護衛依頼の報酬手続きをしましょう。」
またギルドに戻りことになってしまった。
「えっと、ギルドマスター様はいらっしゃいますか? 私は第4王女のクリスタルと申します。」
「え!? えええ!! 少々お待ちください!」
カレンさんが転びそうになりながら階段を駆け上がりギルマスを呼びに行った。
血相を変えてギルマスが現れた。
「王女様、このような場所にいらっしゃるとは何か問題がございましたでしょうか?」
「えっと、こちらの真治様に盗賊から助けていただき、その後町まで護衛していただきました。依頼として受け付けていただき報酬をお支払いしたいと思いますので手続きをお願いいたしたく、よろしくお願いします。」
「かしこまりました! って、またお前たちか。本当にいつもいつも驚かしてくれるな。」
「報酬は10金貨でお願いします。では、どうぞお受け取りください。」
おお、この数時間で一気に金持ちになってしまった。
「ところで王女様。この町にはどのような御用件でいらしたのですか?」
「こちらにオークの村が出来たと聞きました。実は姉夫婦が子宝に恵まれず、オークのあれの入手をお願いしようと思いまして伺いました。」
「さすが王族の情報力はすごいですね。確かにオークの村ができました。おそらく上位種はいるでしょう。そこの真治がまさに依頼を受け、オーク討伐に向かっていたのです。」
「そうなのですか?! では追加依頼を出しますので手続きをお願いします。
ハイオーク、オークナイトのものなら5金貨、ジェネラルなら10金貨、キングでしたら50金貨お支払いします。よろしくお願いします。」
あれ? 大金が手に入ったからゆっくりしようと思ってたのに、これは急がなければならないのかな?
「では、これから討伐してきますので数日お待ちください。」
ギルドを出ていつもの人気の無い路地裏に行き、盗賊を捕まえた場所に転移した。
再び自転車で目的地を目指した。
すでに薄暗くなってきたので宿泊先を探しながら走った。
宿泊先と言ってもルームを起動するために丁度いい壁を探しているのだが。
数キロ走ると大きな岩が見えた。
今日はここで一泊することにした。
次の日の朝、再び自転車を走らせ、やっと森の入り口に到着した。
森に入ると早速オークと遭遇した。
やはりこの森はオークが多い。
片っ端から狩って収納に放り込み、先を急いだ。
マップにはオークが数百頭マッピングされている。
そして、さらに1か所に固まった場所が存在した。
そこが目的地のオークの村だ。
「静香ちゃん、火事になるといけないから火魔法は禁止ね。」
「うん、わかってる。風魔法で倒してるから大丈夫よ。」
こちらに来たばかりは近所のおじさん、いや父親替わりだったが、見た目が変わって同い年になり友達のようになってきた。
村に近づいてくると一回り大きいハイオークが混じってきた。
そして、村の入り口までくるとオークナイトが門を守っていた。
その後ろにはオークマジシャン、オークプリーストがいる。
この村は予想以上の規模のようだ。
まだ統率者が現れていない。
さらに上位種が存在するということだ。
メイがどんどん眉間に風の矢を放ち、静香がウィンドカッターで首を斬り落とし倒していく。
やっと村への侵入に成功した。
もうすでに200頭以上は倒していると思う。
ついにオークの2倍はあるジェネラルが出てきた。
「俺がジェネラルの相手するから周囲のやつらをお願いね。特にマジシャンとプリーストを先に倒してくれ。」
俺はジェネラルと向き合い、威圧を飛ばしたあと転移で背後に回りアキレス腱を切った。
歩けなくなったジェネラルだが、持っていた巨大な斧を振り回してきた。
問題なく回避し、喉を切り付けた。
噴水のように血を噴出したがまだ致命傷ではないようで、斧を振り下ろしてきた。
さらに膝裏を斬り、跪かせ脳天に剣を突き刺した。
メイと静香の方も片が付いたようだ。
すると背後に今までに感じたことのないレベルの殺意を感じた。
するとジェネラルよりさらにでかい2頭のオークが立っていた。
1頭はクイーン、もう1頭はキングだった。
3人がかりで全力で戦わなければ勝てない相手だろう。
クイーンはロッドを持っていたので魔法職なのは予想できる。
キングは古びた大剣を持っていた。
振り下ろした風圧だけで吹き飛ばされそうだ。
ここはクイーンから倒すのが妥当だろう。
まず、キングを雷魔法で麻痺させ、氷魔法で氷着かせた。
その隙に3人がかりでクイーンを倒す。
クイーンが詠唱を始めたので慌てて攻撃を開始する。
静香の電撃で詠唱が中断し、メイが双剣で喉をつぶした。
おかげでクイーンの魔法が封じられた。
魔法の使えないクイーンなど、ただでかいだけで通常オークより弱い。
クイーンが倒れるとキングの拘束が解けた。
倒れたクイーンを見たキングが激怒し咆哮した。
俺は聖剣を召喚した。
静香が雷、氷、風の魔法を畳み込んだ。
メイは走り回り、キングを混乱させながら隙をみて切りかかった。
俺は巨大なファイアボールをキングの顔に当て、目が見えなくなっている隙に背後から聖剣で首を斬り落とした。
倒したすべてのオークを収納に放り込んでから町へ転移した。
ギルドの討伐報告に向かう。
いつも通りギルマスに呼び出され説明を求められた。
それは受付で討伐証明のためにキングの首をカウンターに出したからだ。
カレンさんが、ひぃって悲鳴を上げていた。
ごめんなさい。
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