第27話 新メンバーの戸惑い
いつもの城の客間に8人なのでちょっとキツイかな。
「まずはミレーユ、ちょっと来てくれ。スキルを与えるから。」
「え? ええ?? スキルを与えるって、あなたは神様ですか?」
「うーん。王様候補のAランク冒険者で伯爵様かな?」
「え! 貴族様ですか?!」
「その前に顔パスでお城に入れてるんだから普通じゃないでしょ。」
「それでミレーユにはステータスが与えられている。そして、これから俺が必要と思われるスキルを渡す。君には盾役としてパーティの先頭に立ってもらうことになるから頑張ってくれ。」
「本当ですか!? 夢見たいです。」
「鑑定を付与したから、まずは自分のステータスを確認してくれ。」
ミレーユが泣き崩れた。
「それとこれから話すことは極秘事項だ。絶対に秘密にすること。これがうちのパーティのルールだ。俺は別の世界から来た転移者で勇者だ。静香も転移者で賢者だ。だからうちのパーティは勇者パーティということになる。女神からの依頼で魔王討伐の使命がある。これからもっともっと強くならなければならない。みんな着いてきてくれ。その代わりと言ってはなんだが、俺はチート能力と異世界の知識がある。今まで体験したことのない経験をすることになるだろう。まずは、これから暮らす部屋を見てもらおうかな。」
ルームを起動し、新たなメンバーに案内した。
それぞれに部屋を与え、リビングに戻った。
「使い方はメイや静香に教えてもらうといい。あと、風呂もあるから入っておいで。その前に着替えを準備しようか。」
採寸というスキルを作ったのでピッタリの服や下着がすぐに作れるようになった。
それを持って風呂へ向かった。
さっきチラッとみたが風呂が銭湯のように広くなってた。
全員で入っても余裕だろう。
今日はカレーでいいかな。
人が増えたから料理も大変だな。
んじゃ、オークのカツも揚げてカツカレーにしよう。
スッキリして戻ってきたので俺も風呂に入ることにした。
のんびりと広くなった風呂に入っていると、クリスが入ってきた。
「私は婚約者であなたの一番なのですからね。それを忘れないでくださいね。」
女の子が増え、ハーレム状態になってしまったのが心配だったようだ。
それにしばらく会えなくなるし不安なのだろう。
娘のような静香に見張られているのだから手を出したりしないのだが。
ちょっと待てよ。この世界って一夫多妻制だったよな。
クリスは独占欲が強いっぽいので多妻は難しいかもね。
風呂から上がり、クリスもいっしょに晩御飯を食べる。
「異世界の食べ物だから口に合うか心配だが、これはカレーという食べ物だ。ちょっと辛いけど、香辛料が効いていてうまいと思う。食べてみてくれ。いただきます。」
「こんなにおいしいの食べたの初めてです。」
泣きながら食べるのはよしてくれ。
これからもっとおいしいものをたくさん食べさせてあげようと思う。
今日のデザートはメロンです。
それからそれぞれの装備を作ることにした。
今日はいろいろな装備を解析したのでそれぞれの役割に合った装備を作成する。
まずは、ミレーユとアカネだな。
防御力重視の重装備のフルプレートメイルだ。
ミレーユには大楯を作った。
大楯の内側には仕込みナイフと短剣を装着した。
防御し、隙があれば攻撃できるようにだ。
アカネには両手剣のバスターソードと、長剣、短剣、槍、盾を作った。
マリンには動き重視した軽装備とした。
武器としては短剣、タガー、弓、ボーガン、投げナイフを作った。
カレンとシルクには魔法使い風のローブを作った。
カレンは白を基調とし、シルクは黒を基調とした。
カレンは女神のロッドがあるのでそれにスキルを付与した。
シルクには魔導士の杖を作った。
それぞれの武器、防具にはもちろん様々なスキルが付与されている。
自重なしの装備となった。
出来上がった装備を配り、装備し着け心地を確認させた。
収納のスキルをすでに渡してあるので装備や着替えなどの私物は収納に収めるように指示した。
収納から出し、武器の切り替えが素早くできるように練習しておくことを念押した。
特に問題なさそうなので恒例のお揃いのパジャマを渡し寝ることにした。
次の日からダンジョン探索を開始する。
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