第7話 最初の依頼 ②
オークの縄張りに入った。
ゴブリンやウルフの気配がなくなった。
変わってオークの気配が点在している。
ほぼ単独か、2匹で行動しているようなので近いやつから倒すことにした。
「もうすぐオークに遭遇する。静香ちゃんは顔にファイアボール、首にウィンドカッターで頼む。メイちゃんも首狙いで切り付けてくれ。オークは肉が高く売れるそうだからなるべく首狙いでよろしくね。」
「「了解です。」」
足音を忍ばせて進んでいくと前方に2m近くあるブタ顔で2足歩行するオークが見えてきた。
静香ちゃんがファイアボールを顔に食らわせ目暗ましを行うとすぐにメイちゃんが首を斬りつけた。
しかし、浅く致命傷ではなかったので俺が後追いで首を切り捨てた。
首がコロンと落ち、オークが倒れた。
思っていたよりもいける気がする。
次々とオークを狩り、収納していく。
気付くと100匹を越えていた。
「そろそろ戻ろうか。結構狩ったし疲れたろう。」
「そうしましょう。結構稼げましたかね。」
「メイちゃん、1匹はうちらで食べるために残しておくから料理お願いね。」
「任せてください! おいしいの作りますね。」
街に戻りながらゴブリンとウルフに遭遇してしまうので狩っていく。
ふと地面を見ると薬草が生えていたので、ついでに採取しながら帰ることにした。
やっと街の門に着くとすでに薄暗くなっていた。
早めに切り上げてよかった。
冒険者ギルドで早速依頼達成の手続きと買い取りのお願いをした。
「ウルフも討伐依頼がありますので処理しておきますね。ゴブリンとオークの討伐依頼も複数達成しています。計算しますので少々お待ちください。買取品は裏の解体場に出してくださいね。」
ギルドカードには討伐数が記録されているそうだ。
裏の解体場にオークとウルフとゴブリンの魔石、左耳を出した。
あまりの数の多さに引かれてしまった。
ウルフは毛皮と肉が買い取ってもらえるそうだ。
「坊主、査定が終わったぞ。首を狙って倒しているな。歓心したぞ。査定はすべて上物で買い取ってやる。オークが1頭当たり600銅貨、ウルフが300銅貨でどうだ? オークが100頭、ウルフが200頭だから合わせて120000銅貨で120銀貨だな。あとゴブリンは100匹分だな。魔石が100個で1銀貨だな。この木札を持って受付に出してくれ。」
「あと、薬草も少しですが採取してきたのですがこれもここで出していいですか?」
「いいぞ、って結構あるな。薬草は10本で1束単位で買い取る。12束あるな。1束50銅貨の買い取りだから600銅貨だな。木札に追記したからもってけ。あと常設依頼に薬草採取があるから受付で処理してもらうんだぞ。」
受付に戻り解体場のおっちゃんに渡された木札を提示した。
「薬草も採取してきたのね。12回分の薬草依頼達成の処理をしておくわね。それとゴブリン、オーク、ウルフの報酬ね。
ゴブリン 100匹÷5=20回分 20回×100銅貨=2銀貨
オーク 100頭÷3=33回分 33回×500銅貨=16銀貨と500銅貨
ウルフ 200頭÷5=40回分 40回×200銅貨=8銀貨
薬草 12束×100銅貨=1銀貨と200銅貨
素材買取合計 121銀貨と600銅貨
合計で149銀貨と300銅貨になります。確認お願いします。」
1日だけですごく稼げてしまった。
今日は贅沢しちゃおうかな?
でも1日1金貨以上稼げるようになりたいね。
それまで無駄遣いは禁止だ。
報酬を見ながら3人でニヤニヤしていると受付嬢が話を続けた。
「既定の依頼数を満たしましたのでランクアップです。今日からみなさんEランクです。でも、無理は禁物ですよ。昨日から冒険者を始めたとは思えない討伐数ですよ。油断したらすぐに命の危機となる仕事ですからね。気を引き締めて頑張ってください。」
「「「はい!!」」」
宿に戻り、今日は一人部屋でもいいんじゃないかなと思っていると昨日と同じ3人部屋になってしまった。
嫌ではないのですが、気を使うんですよ。
2人は気にしていないようなのでまあいいかな。
部屋に入ると静香ちゃんが急に服を脱ぎ、下着姿になった。
回れ右をし、部屋から出ようとすると呼び止められた。
「どこに行くんですか! 恥ずかしいので早くしてください。下着ですよ!」
ああ、下着を作って欲しかったのか。
「ごめんね。解析するからちょっと触るね。」
複製を使い、同じものを3着出した。
柄も変えられるよと伝え、色違いの3種類3着ずつを作って渡した。
メイちゃんも欲しそうにしていたので1着渡し、着けてもらった。
胸のサイズが小さいらしい。静香ちゃんが複雑な顔をしている。
あと、尻尾の出る穴が欲しいというので改良を加えた。
次に洋服を作ってあげた。
やっぱり2人とも女の子だね。とても喜んでいた。
でも、いくら俺が下着を作ったからといって、その場で次々と着替えてファッションショーを始めるのはどうかと思うのだが。
かと言って目を反らしているとどうかな?と聞いてくるし。
生殺しですか?!
やっと落ち着いたところでパジャマを渡した。
クリーンの魔法を掛けて布団に入り寝ることにした。
お風呂が恋しくなってきた今日このごろです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます