第52話 神獣?

家の方は落ち着いたので魔の森の攻略を再開する。

今日は入り口の門を抜ける必要が無いので続きの場所から再開だ。

メドゥーサ、ヘルスコーピオン、ヘルスパイダーを倒しながらさらに森の奥を目指す。


真治 Lv.76 勇者 転移者

静香 Lv.76 賢者 転移者

メイ Lv.74 アサシン 猫型獣人

アカネ Lv.74 剣士 ヒューマン

シルク Lv.72 メイジ ヒューマン

マリン Lv.72 レンジャー ヒューマン

カレン Lv.70 聖女 ヒューマン

ミレーユ Lv.70 ナイト ハーフドワーフ

パン Lv.60 探索者 犬獣人

サクラ Lv.60 盗賊 猫獣人

カリン Lv.60 竜騎士 竜人

サリン Lv.60 狩人 エルフ


しばらく歩くと新たな敵が現れた。

魔物のランクが上がった。


*ステータス

 種族名: 死の番人(魔族)

 スキル: 斧術、剣術、回避、加速


*ステータス

 種族名: ヘルナイト(魔族)

 スキル: 剣術、盾術、槍術、回避、加速、身体強化


*ステータス

 種族名: 漆黒の魔導士(魔族)

 スキル: 火魔法、炎魔法、闇魔法、幻惑


死の番人は大きな鎌(デスサイズ)を持ち、死神のような見た目であった。

鎌を高速に振り下ろし攻撃してくる。

動きも早く、攻撃を回避されてしまう。

ドロップアイテムは武器のデスサイズとレアでポーションを落とした。

素材として使える部分は無く、魔石のみを採取した。

ヘルナイトはフルプレートメイルが無人で動いている感じだった。

鎧の中身は魔石のみで空っぽだった。

片手剣と盾のパターンと槍を両手で握ったパターンの2種が居た。

もちろんドロップは鎧と武器、魔石だ。

漆黒の魔導士はさすがに魔法がキツイ。

ファイアストームでも威力が違う。

詠唱が長いので打たれる前に邪魔をすれば失敗する。

油断したら危険なので真っ先に倒した。

杖と魔石をドロップする。

魔族のランクが確実に上がっている。

おかげで経験値もおいしいのだが。

ただ素材が得られないので金銭的にはおいしくない。

一旦、ギルドへ報告に行くことにした。


「こんにちは。森の結構深い部分にまで到達したので報告に来ました。」


「それはありがとうございます。ギルマスの部屋で報告をお願いします。」


ギルマスの部屋に移動した。


「よく帰ってきたな。無事で何よりだ。どの辺りまで攻略した?」


「地図だとこの辺りだと思います。そして現れる魔物はこんな感じですね。」


ギルドカードを見せた。


「昔の本でしか聞いたことのないような魔物だな。やはり魔族が活性化しているようだな。王に報告しておくよ。そうそう、この辺りも見てきてくれないか? 以前、強い魔物が居て逃げ帰ってきた冒険者がいたんだ。何かはわからんのだがデカかったらしい。調査を頼む。」


「それは依頼ということでよろしいですか?」


「ん? 構わんぞ。Sランク用依頼として俺名義で指名依頼を発行する。報酬は100金貨だ。これで文句はないだろ?」


「わかりました。では、行ってきます。」


受付に戻る。


「ちょっと待ってくださいね。今すぐに発行しますので。ところで素材の買い取りは無いですか?」


「一応、魔族の魔石や防具、武器なんかがあるけど買う?」


「ぜひ、よろしくお願いします。」


なんだかんだで100金貨ももらえた。

ラッキーだった。


「手続き完了しました。では、お気を付けくださいね。」


俺たちは今までは門を抜けて真っすぐ進んでいた。

今回調査を依頼されたのは門を抜けて右側部分だった。

門を抜けるとお約束のようにフォレストウルフが襲ってくる。

新人4人に任せてみたが問題なさそうだ。

次はオークの群れが現れ、上位種も混ざっていた。

キングは居なかったがジェネラルは何頭か確認した。

数は多いが、なかなか敵のランクが上がらない。

中心から反れて進んでいるからであろう。

そしてしばらくすると魔物がオークからリザードマンに変わった。

リザードマンは持っている武器により持っているスキルが違うので良い訓練相手になる。

例えば剣を持っているリザードマンは剣術のスキルを持っている。

杖を持った魔法を使うマジシャンも存在する。

上位種も混ざるので戦闘訓練を新メンバー中心に繰り広げた。

今日は楽しい攻略になった。

しかし、調査依頼の巨大な魔物には未だに遭遇していない。

夕方が近づいたころ、大型の影が見えた。

鑑定してみると、


*ステータス

 種族名: ギガンテス(巨人族)

 スキル: 剛腕、棒術、振り下ろす


巨大な棍棒を片手で振りまわし、ドスドス足音を立てながら接近してきた。

もちろん、近づくまで待ってあげるわけもなく、魔法の餌食となって倒れた。

こいつのことだろうか?

あっけなく終わってしまったが依頼達成かな?

物足りないのでもう少し進んでみることにした。

何体かギガンテスに遭遇し、魔法で瞬殺した。

素材になる部分が分からないので棍棒も含め収納に丸ごと入れておいた。

薄暗くなってきたころ、やっとそいつが姿を現した。

真っ白な毛に覆われた巨大な狼だった。


『我のテリトリーに勝手に入ってきたおぬしらは誰じゃ?』


「それはすまなかった。俺は真治だ。一応、女神メリーナの使徒をしている。ここには魔王討伐の使命があるので強くなるためにきた。」


『ほう。お前が今回の勇者ということだな。我は神の使いという設定の白狼だ。名前は無い。』


「設定なのかい! 思わず突っ込んでしまったじゃないか。神というのはメリーナのことかな?」


『知らん。設定されている情報しか聞かされておらん。おそらく、メリーナ様だろうな。たぶん。』


「じゃあ、同じ神に仕える兄弟としてお互いがんばろうじゃないか。なあ、兄弟子。」


『そうだな、弟弟子よ。』


「兄弟子も魔王の討伐を手伝ってくれないか?」


『まあ、構わんぞ。暇だしな。』


「随分と軽いな。んじゃ、子犬くらいになってくれ。」


『仕方ねーな。ちゃんとブラッシングしてくれよ。』


「ああ。かわいい!」と静香をはじめ、メンバーに揉みくちゃにされる白狼。

その中で白狼のお気に入りになったのが静香であった。


『お前の撫で方はうまいぞ。もっと撫でてもよいのじゃぞ。』


静香は向こうの家でポメラニアンを飼っていた。

だからうまいのであろう。


「じゃあ、私が名前を付けてあげるね。んー、ポチで。」


『なんだろう。身体に馴染む名前だが、なぜか馬鹿にされているような屈辱感もある。まあ良いか。我は今日からポチと名乗るぞ。』


神獣ポチが仲間となった。

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