概要
人々が和して争うことのない世の中を作るために新京を「平安京」と名付ける
奈良時代に入り、国の枠組みがしっかりして、社会が安定すると、支配層は流血をともなう権力闘争を始めます。上が政治を顧みなくなると、下は私利私欲に走り、国の枠組みがおかしくなってゆきます。主人公である山部王が成人したとき、律令国家は崩れはじめていました。
山部王は末端皇族であって政治を動かす地位に就ける望みは全くありませんが、青年らしく国家を理想の形にしてゆこうと決意します。そして、多くの事件に巻き込まれてゆくことになります。
この小説は、山部王が、桓武天皇として即位し平安京に遷都するまでを描く歴史小説です。歴史を題材とした創作で史実から若干はずれています。
山部王は末端皇族であって政治を動かす地位に就ける望みは全くありませんが、青年らしく国家を理想の形にしてゆこうと決意します。そして、多くの事件に巻き込まれてゆくことになります。
この小説は、山部王が、桓武天皇として即位し平安京に遷都するまでを描く歴史小説です。歴史を題材とした創作で史実から若干はずれています。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!奈良時代、後に桓武天皇となる山部王の若き日。「平安京」への願い。
称徳天皇の崩御後、それまで日陰の存在だった天智系の白壁王が即位。
長男・山部王が皇太子となり、後に桓武天皇となるが。
日本史で習ったので、孝謙・称徳天皇や、藤原仲麻呂の乱。
道鏡、宇佐八幡宮神託事件などは知っています。
白壁王は突然ポッと出てきて、桓武天皇はそれを継いだ印象でしたが。
よく考えれば、主流でない皇族たちは、為政者の反感を買わぬよう。
目立たぬように、必死に時代を泳いで生き延びてきたわけで……。
この物語の主人公である山部王は、かなり危なっかしいです。
むしろ「よく処分されなかったな」というくらい、いろんな事件に首を突っ込んでいます。
でも、だからこそ、争いのない世を願って、…続きを読む