概要
【完結しました】2045年、大阪より--フィリップ・K・ディックに捧ぐ
2045年、大阪府警アンドロイド対策本部に勤務するバウンティハンター出角は、度重なる仕事のストレスから休職中だったが府警本部に呼び戻され、逃走したアンドロイドの処刑を命じられる。一方、天王寺フィスティバル・ゲート跡地に暮らす石戸は奇妙な少女と出会い、共同生活を始めた……。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!O-SAKA wander,Just keep on
ふー、面白かったぞ。
本作はそのタイトルから瞭然の通り、フィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』に対するオマージュ小説だ。プロフィールによると、筆者は官能小説をメインステージにしており、第一話からのべつまくなく官能シーンが描かれる。
ちょっとこの官能シーンには驚いてしまうのだが、本作に流れるSFの骨子は本物だ。
まず舞台が大阪なのが何よりいい。大阪・大坂・オーサカ。この猥雑さよ。あえて比較するけれど、チバ・シティやネオサイタマにはない(あるいは真似できない)猥雑さ。これはきっと近世以来「天下の台所」として独自に歴史が積み重ねられ、そのままSF世界に突入してしまった…続きを読む