概要
二人は花火を見に行く約束をしたものの、花火大会の前にめぐみは事故で亡くなった。
それから時が過ぎ。
及川めぐみは渡瀬友那として生まれ変わり、高校の歴史教師になった冴木裕史と出会う。
疲れたオーラが漂っている陰気で冴えない、冴木先生。
真面目で優しい冴木先生に、友那は恋をした。
けれど、友那は高校生で、相手は学校の先生。
女子高生を恋愛の対象としてみる成人男性なんてイヤ。
十五歳も年下の生徒を好きにならないでほしい。先生への恋は、片思いのままでいい。
そう思っていたけれど……。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!生徒と先生の健全な純愛に前世の切ない恋の事情が絡んできて続きが楽しみ
先生と生徒の恋愛ものと聞くと背徳感がありますが、そこは健全な胸キュン純愛物語が得意な遊井そわ香さんです。ヒロインの友那は突っ走りそうな元気いっぱいな女の子なのですが、ちゃんと理性を持って冴木先生への感情を抑えています。相手の冴木先生も今の所(第30話)は友那のことをどう思っているか分かりませんが、友那にとても親切にしていても、ちゃんと一線を引いています。その分、クズ元彼氏とかクズ先生が出てきて友那と冴木先生の関係の健全さが際立ちます。
それだけなら、先生と生徒が障害を(いずれ)乗り越える(はずの)ただの純愛物語なのですが、友那の前世のめぐみと冴木先生が曖昧な関係のまま悲劇で終わってしまった…続きを読む - ★★★ Excellent!!!普通の溺愛作品とは違う、リアルな視点での先生×生徒の恋愛もの
前世の記憶を持つ女子高生友那は前世で交流のあった歴史教師の冴木先生の事が気になって仕方ありません。
その想いは、徐々に恋へと進展していくのだが……。
という、ここまではよくある先生×生徒の恋愛ものです。
が、この作品は一味違います。
先生と生徒の間に、確実に壁があるのです。
それは、倫理観という壁です。
良くある溺愛ものでは、先生と生徒は秘密の関係になり甘々な時間を過ごします。
が、この作品ではそれはタブーとさえ見られている関係なのです。
実際の世界では、そうじゃないですか。先生が生徒に手を出したら懲戒解雇です。下手したら逮捕されます。
それをリアルに描きつつ、なおかつジレジレで…続きを読む - ★★★ Excellent!!!君はもう、僕の中にしかいないから
主人公の及川めぐみは、冴木裕史と花火大会を見に行く約束をしますが、果てせぬままに事故で死亡。しかし、渡瀬友那として生まれ変わった先で、めぐみの記憶を思い出します。さらに、15歳年上の教師となった裕史と再会する、という物語です。
だれることなく読み続けられる描写が美しく、ついのめりこんでしまいます。
無気力感が漂うようになってしまった裕史ですが、めぐみへの想いを拠り所にし、それに殉じて生きるしかなかったのではないかなど、想像が膨らみます。
11話時点ですが、裕史はめぐみと友那のどちらを見ているのか、もし、裕史が二人を重ね合わせたとしたらどのように折り合いをつけようとするのか、個人的に注目で…続きを読む - ★★★ Excellent!!!細部まで楽しめる、読み応え抜群の秀作
まずメタ的な表現になりますが、設定が非常に斬新で面白い。
転生や生まれ変わり、前世の記憶などは、さほど珍しくもないのですが、前世での死は非常に切なく残念な最後でした。
それに加えて生まれ変わった世界線では、なんとその相手は禁断の恋!!
もうそれだけで既に切ないんですよね。
しかし、その切なさを打ち砕くかのような友那の行動に思わずびっくり……いや、ほっこりさせられます(笑)
とにかく、彼女の行動は、毎話予想の斜め上を行きます。
引き気味の先生に対してグイグイ迫る友那の様子は、ハラハラですね。
また、何気ない日常の一コマさえも生き生きと描かれており、その描写力は特に女性読者に共感を呼ぶので…続きを読む