僕は彼女の掌の上で踊っている

これは、僕と、彼女と、その周りを巻き込んだ。ただの滑稽な劇だ――。
僕はいじめられている。両親も事故で失った。かつて幼馴染みにも裏切られた。僕はすべて失った。そんな僕の希望なのが中野奈々花さんだった。学校一の美少女。高嶺の花である彼女は、密かに僕を助けてくれた。彼女は僕にとっての天使だった。希望だった。だけど、僕は知らない。何も知らないのだ。僕に振り立つ不幸も、僕の知らない間に行われていた物語もすべて、彼女の手によって起きていたことに。
そんなある日、事件が起きた。それが、僕たちの日常を少しずつ、狂わせていく。

※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません