瑞花誉は禁忌を描く

瑞花誉は絵描きだ。
それもただの絵描きではなく、旅をする絵描き。

　弟子のブランカと共にエレメア大陸を飛び回り絵を描いている。
　自由奔放、神出鬼没の絵師。
　絵をオークションに出せば世界中のコレクターが破産寸前まで金をかける。
　世界中に名を轟かす絵師は極度の甘党でありいつも何か甘い物を食べている。

　そんな誉は『転生者』だ。

　遥か昔に氷の国・アブソリュートで起きた『錬金術師殺し』にて公開処刑された大錬金術師の生まれ変わりだ。

　誉がその記憶を忘れることはない。
　前世の地獄と今世の地獄
　時を渡り始まる復讐劇

「僕は嘘は書かないんだ。見たまんまの景色を、真実を描く。それが誰かにとっての禁忌だとしても」




一枚目を読んでいなくても二枚目からでも、どの章からでも読めるように…続きを読む