概要
あるとき、始まりの怪物は創造主へと尋ねたという。
その重く短い問いになんと答えるべきなのだろうか?
なんと答えればその怪物は納得したのだろう?
愛していると伝えたところで怪物は否定するだろう。
さりとて作り上げた理由を説明しても理解されない。
造物主と被造物。両者の関係性が変わらぬ限り、怪物が求める答えは埋まることのない溝として横たわり続けるのだ。
故に人々はゼロから人造人間を創ることを禁じた。
元となる魂を、人格を与えることで親からの愛を求めぬようにしたのである。
こうして怪物の存在は御話の一つへと成り代わり、人々の記憶に残り続けることとなった。
──しかし、人は同じ過ちを繰り返すものである。
人造人間技師の一人、ルーザー・アンブロシアは自らの
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!これも『生きる』と思えた。
フランケンシュタインの怪物を題材にされた世界観で、大雑把に言うと蘇った死者の人形と人間が暮らすお話です。
シオという女の子の主観で進み、色々な人に接したり、犯罪に巻き込まれたりして内面的に成長していく所が面白く、また、ちょっと変わった彼女だからこそ、人一倍、存在意義に葛藤する場面があり、応援したくなりました。
読んでいて凄惨なシーンがいくつかあるので、心臓の弱い方や、そういうのが初心者の方は注意が必要だと思います。例えるなら、辛いラーメンがいけるから、台湾ラーメンもいける! と思ったことがある方なら、似たような失敗をすることになるかもしれません。
達筆と言える表現力と語彙の豊富さ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!化け物とは何か?
かなりダークなSFです。
フランケンシュタインの話がモデルなので、どうしてもという感じですが。
洋画や洋RPGのようなとにかく深い闇が描かれています。
重厚感あるストーリーですが、文章自体は読みやすいです。
しっかり作られた世界設定やキャラクターなど、文句のつけようがありません。
ただし、非常に重い話が続きますので、軽い気持ちでは見れないでしょう。
物語のテーマとして、化け物とは何か? というようなことを感じました。
人間の心なのか? 行動なのか? 生まれなのか?
非常に練り込まれた設定と構成なので、耐性のある人は引き込まれる、いや、沼に引きずらり込まれるようにハマるでしょう!
…続きを読む - ★★ Very Good!!人か、怪物か。それを問うあなた自身は怪物じゃないと言いきれるのか?
作者さんお得意の、『重厚』という言葉すら軽く感じられてしまうようなヘヴィでシリアスなダークファンタジーです。
軽い気持ちで読み始めると、恐らく後悔するレベルでしょう。しかし一度足を踏み入れてしまえば、その極限まで練り上げられた文章と設定に、きっと目が離せなくなるはずです。
フランケンシュタインの怪物や人造人間をテーマに、生と死、人間と被造物、優しさと暴力が相反しつつ渦巻く世界の中で、希望と絶望が濃すぎるくらいに色濃く表現されています。
よくこんなモン(褒め言葉)思い付くなって。そう感じさせる物語でした。まだまだ続きが気になります。 - ★★★ Excellent!!!彼女はひたすら美しく無垢で、世界はどこまでもゴアとエゴに塗れていた——
選択される全ての文字の羅列、張り巡らされている伏線から目を逸らすな。
そんな作者のこだわり抜いた世界観に、冒頭からやられること間違いなしの一作です。
好奇心と歪んだ狂気が産み出した被造物。フランケンシュタイン、人造人間と聞けばイメージの湧く方も多いでしょう。
『はじめに神は天と地を創造された』しかし——罪を背負いし人間が好奇心故に魂に触れるとは、人自らが創造主となることになろうとは……果たして神の想定内だったのであろうか。
人造人間技師のルーザー・アンブロシア。彼は禁忌に手を染め第二の怪物を生み出してしまう。
この作品の中で生まれくる第二の怪物とされる彼女の名はシオ。
どこ…続きを読む