概要
このお姫様を死なせてはならない
時代が爛熟から退廃へと向かう江戸時代後期。海辺の村で海女の娘組を率いる相瀬は、ある夜、自害を図った少女を助ける。そのころ、藩の上層部では、野心家の家老による藩乗っ取りの陰謀が進んでいた。海辺の少女たちは、否応なく藩を揺るがす陰謀に巻きこまれて行く。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!躍動する海女たち――月の光と海が織り成す、瑞々しい感性!
江戸時代の漁村を舞台とした、若い海女(あま)たちが躍動する、歴史ミステリーです。
とにかく女の子たちの描写が秀逸。
仕草のかわいらしさ。ネーミングセンスのよさ。
切ない、ピュアな関係性が心地よく、ドキドキさせてくれます。
主人公・相瀬(あいせ)は若い海女たちのリーダーで、勇敢な行動派。
それを支える真結(まゆい)は、思いやり深く、慎重派。
身投げした玉藻(たまも)姫を、相瀬が海中で救うところから、物語ははじまります。
最初は部分部分しか見えていない海女と漁村の様子が、次第に細部が見えはじめ、大きな歴史の流れへとつながっていく様子が、必見。
海はもちろん、自然描写の、場面場面におけ…続きを読む