概要
この物語は村上春樹の世界の終わりとハードボイルとワンダーランドのように、全く別の世界の二つの物語がそれぞれ進行してゆくお話です。
主人公は17歳の少女と12歳の少年。
「二つの物語が交差するとき、真実が明らかになる」
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!歴史を変えた奇跡を産む、2人の主人公の葛藤の物語
物語の始まりは、地表が魔獣に支配され、魔法を使える一部の人間だけが地下に暮らし、少しずつ滅びて行く世界。そこで産まれた双子の姉妹の1人であるリリアが、姉のアシュリーと共に穴倉から外の世界に飛び出して、世界を変える旅に出るのが、始まりの時間軸です。
もう一人の主人公は、平和な村に暮らしていた少年のユーリで、ある日・突如に村に寄っていた年長の美しい女性魔法使いに、家族も村人も全て奪われてしまいます。
一見して、最初は関係が無い様に見えた2つの物語は、魔獣フィンネルの正体や、何故?美しい女性魔法使いが村を滅ぼしたか?、…といった核心を巡り、複雑に張り巡らせられた伏線を通じて、謎解きがされて行き…続きを読む - ★★★ Excellent!!!二人の視点で綴る人間模様と、その先にある・・・
ユーリとリリアを読んで。
人々が地底で生活する世界。そこで育った2人の少女。名前はアシェリーとリリア。2人は自分たちの生活に疑問を持ち、長が禁書とする書物を読み始める。それは嘗て人々が青空の下で暮らしていた事実と、人々を地底に押し込めた彼の存在が記されていた。やがて2人は地上で生きる事を考え始める。その思いは徐々に大きく、はっきりした物になっていく。そして誓う、人々が必ず地上で暮らせる様にと。
場所は変わり、長閑な村。そこには修行者が本を読むために訪れる館がある。その館に一人の少年が居た。彼の名はユーリ。その少年の前に現れた美しくもミステリアスな修行者の少女。彼女は自身をクアドラと名乗った…続きを読む - ★★ Very Good!!例えるなら「 シュレーディンガーの猫」かな
まず初めに…
ちょっと辛めの採点にしました。
理由としては、若干の” 変換ミス ”があった点。(お察しを)
あとは章のタイトルで、深読みする読み手(自分がそうですが)には
その先が読めてしまう「かもしれない」と思った点。
では、主観的な感想を…
(多少のネタばれ含みます。ご注意を)
ストーリー展開としては、
まずは人物紹介と世界観、人間関係や目的を読み手に与える前半。
多重並行世界(シュレーディンガーの猫的な)をふんだんと盛り込んだ後半。
といった感じですかね?
ファンタジーでありながら、人間臭さや
逆にソレを全く知らない人間(?)を、心理描写も含め丁寧に書き込んであ…続きを読む