第41話「視線」
ひ、久しぶりにあの感覚に入った気がする。
こっちに帰ってきてからは初めてか。
まぁ一応は勝ったんだな。
4-3
って、ん? 4-3?
「す、すごいです!松坂くん。勝ちました!勝ちましたよ!」
って、うおっ!
「や、山岸さん!?」
「すごいです!すごいです!」
か、身体が
って、え、何? 何? ハグ!?
そ、そんながっつりといきなり え?
「って、あっ、ご、ご、ごめんなさいです!」
「あ、はい」
び、びっくりした。
たまにこういうところあるよな山岸さん。
つ、ついあっちでの感覚で一瞬俺も背中に手を回し返してしまったけど.....
や、やっぱり天然.......?
危ねぇ.......。一歩間違えれば日本だと事案になるところだったぞ。
「で、でも本当にすごかったです。萌香びっくりしちゃいました! ほ、本当にかっこよかったです」
「え、あ、ありがとう」
それにやばっ、疲れている時にその声で褒められたらちょっとグってきてしまうぞ。
しかも山岸さんは背がそんなに高くないから、どうも上目遣いを向けられているようでむず痒いと言うか.......
あ、危ないなこの子
よくわからないけど日本でこれって、いつか誰かに勘違いされて襲わたりするんじゃないのか?
まぁ俺は彼女が天然ってもうわかってるからアレだけれども。
って、ん!?
な、何か今、どこかから、と、とてつもない視線を複数感じた様.....な?
え? 何?
何かうまく表現はできないけれど、せ、背筋に冷たいものが走る様な......
「.........」
ま、まぁ気のせいか。
「うおしゃああ!!!!今日も打ち上げだ、打ち上げぇ!!!!」
とりあえず、仲居くんは仲居くんでいつも通り元気。
まぁ、最後のあのシュートは気合が入りすぎていたのか仲居くんにしてはあまりいたたまれないミスだった。
あれが決まっていたら5-3か
ま、それでも4-3で一応は勝てたわけだし今回はと.......
「あ.......」
え、あ、え? 5.....?
あ、あ.......た、田辺くん
「って、あれ......。いな......い?」
え? き、菊田くんは......
「な、なんで? ど、どこに......?」
ふ、二人がい、いない。
え? なんで? なんで? な、なんでだよ
って、あ、あっ、あ.....ま、ま、満面の笑みで、ふ、深田が俺の方を.....
「おう、松坂。糞ババアの私からお前にちょっとだけ話しがある。こっちに来い。ふっ、なんて顔しているんだ。そんな悪い様にはしないって。なんせ糞ババアの私だぞ。大丈夫。大丈夫。さあ早くこっちに」
「あ、あ、あっ.....あ、あ......」
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