概要
悪意感染事件を追うSF電脳クライムアクション
インターネットに悪意がまき散らされている。
そんな現在から100年後の未来、人々は脳に『共有脳』を埋め込み、他人の経験をインストールして共感を深め合っていた。これにより、犯罪は治療可能な病気と扱われ、刑罰は廃止され『脳洗浄』による治療が一般的になった。
その反面、意図的な悪意感染は大きな社会問題となり、保健省から『トロル』と認定された悪意感染者は強制的に脳洗浄されるか、あるいはその場で殺処分される。
主人公バクバは共有脳を持たない『脳無し』だったが、それゆえに感染への高い耐性をもち、感染エリア内の検疫と殺処分を請け負う『免疫屋』を営んでいる。
彼が防疫官アルナナと出会い、共に神保町感染事件を追う過程で、徐々にこの共有社会の問題点へと近づいていく。
そんな現在から100年後の未来、人々は脳に『共有脳』を埋め込み、他人の経験をインストールして共感を深め合っていた。これにより、犯罪は治療可能な病気と扱われ、刑罰は廃止され『脳洗浄』による治療が一般的になった。
その反面、意図的な悪意感染は大きな社会問題となり、保健省から『トロル』と認定された悪意感染者は強制的に脳洗浄されるか、あるいはその場で殺処分される。
主人公バクバは共有脳を持たない『脳無し』だったが、それゆえに感染への高い耐性をもち、感染エリア内の検疫と殺処分を請け負う『免疫屋』を営んでいる。
彼が防疫官アルナナと出会い、共に神保町感染事件を追う過程で、徐々にこの共有社会の問題点へと近づいていく。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!共有脳によって均質化された社会と、そこから逸脱した者たち
インプラントされた共有脳によって、体験や知識のすべてを他者と共有し、あるいは自在に技能をインストールできるようになった社会。犯罪は治療可能な病気となり、警察や裁判所はその役割を終え、保健省という組織に統合された。その反面、トロルウィルスと呼ばれる悪意を感染させる体験コンテンツが存在し、次々と犠牲者を感染させていくウイルスに対抗するためのトロル対策局なる組織が必要とされていた。
主人公バクバは、共有脳を持たない「脳無し」の免疫屋。その彼が、エリート防疫官アルナナと組み、とある悪意感染事件を追うという筋書きです。さほど長くない作品ですが、その中で共有脳という素晴らしい技術と、それに伴って噴出…続きを読む - ★★★ Excellent!!!共有脳。それは利便性と引き換えにヒトの境界線と価値観を破壊する諸刃の剣
一般論でいえば、もう少し物語の経過を見てから、レビューを打ったほうが適切な内容が書けるんでしょう。
しかしこの物語の場合は、共有脳というアイデアが強烈なため、おそらくどこの話数の時点で書いても、注目する大事なポイントに変化がないので、この時点で書けると判断しました。
少しだけネタバレというか物語の核心に触れるのですが、人間に共有脳を導入することで、あらゆる概念に変化が生まれました。
弁護士資格をはじめとした、専門的な訓練と実地経験を伴わないと使い物にならないはずの知識が、お手軽に使えるようになったのです。しかも上書きも削除も思いのまま。
共有脳を媒介にして共感能力を高めるこ…続きを読む