2章のあとがき
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
舛本つたな です。
ご好評をいただき、本作の『トロル』の続編を書かせて頂きました。
実のところこの本作には「こんな理屈っぽい小説なんて誰も読まないのでは?」と不安だったのですが、思った以上の反響があったので驚いています。
とはいえ、前作にあたる『僕は、お父さんだから』に比べて、いただく感想も分析的になっていますね(笑) こんな哲学トークが飛び交う感想欄も珍しいのではないかと思います。
有象無象が渦巻くWeb小説の中で、それなりの個性が発揮できたかなぁ、と満足しています。
さて、1章が哲学的とすれば、今回の2章は社会学的でしたね。
売春という社会の負が集まる場に対する、研究やルポタージュあるいはムック本などは多くあります。それを読む限り、背景には貧困、国籍、虐待、精神障害などの問題が潜んでいることが読み取れます。
私はそれらの調査や主張をいくつか読み、「不幸は遺伝あるいは感染する」という性質を感じ取りました。それがリチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』が用いた世界の解釈にピッタリとはまる。その気がつきは2章を書いた理由でもあります。
本作では、『レオン』のマチルダに自己投影をするツィリンという少女を中心に事件が起こります。ツィリンは単純に可哀想な少女ではなく、不幸な状況と戦うしたたかな女でもあります。嘘をつき、芝居をうって、媚びて、怒鳴る。
これが現実なら、そんな少女とかかわると大変です。その大変に取り組むだけの余裕が自分にあるのか? 多分ないなぁ。と思ったので、バクバに頑張ってもらうことにしました。
ま、これはフィクションですので理想像を書くものです。バクバみたな大人になれたら良いけどなぁ、まぁ無理だよな〜、と苦笑いしながら書くのが私のスタイルなのです。
さてさて、後書きはここまでにして、いくつかお願いと次の予定をお話させてください。
▼お願い
(1)本作が面白いと思って頂けたら、高評価ポイントをお願いします。ランキングにあがればより多くの人に見て貰えるので励みになります。
(2)作者フォローもよろしくお願いします。私は半年に一回のペースで投稿を開始し、大体2週間の間に完結させるスタイルです。投稿開始の通知がいくと思います。
▼次の予定
(1)『トロル』の第3章については実はプロットも出来ていません。今回のようにテーマが決まったら書くと思いますので、申し訳ありませんが、お時間をくださいませ。
(2)テーマが決まるまで10000字程度の短編を書こうかな、と考えています。ちょうどカクヨムさんで短編賞があるので参加しようかなぁと。その前に冒頭の1000字だけご意見を頂くために投稿するかも知れません。もちろん、完成したら後で全文投稿します。これも私のスタイルなのですが、連載を書き始める前に一部完成したものを投稿してみなさんから意見を頂くことにしています。大変なお手間をお掛けしますが、ご協力いただけると助かります。
では、また別の投稿でお会いしましょう〜。
舛本つたな
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