概要
ここに生きる人間たちは「レベル」と「ステータス」によって序列がついていた。
主人公は低レベル無職の中年ダン。
使えるスキルは「爆風」たった一つ。
ある日、ダンは美少女奴隷シルヴィたちから儲かりそうな仕事の話に巻きこまれ、異常に強いモンスターと戦うハメになった。
だが、彼は風魔法と東洋の武術を組み合わせて……
これは無職のおっさんが美少女奴隷とスローライフを過ごす物語。
ではなくて、そこに至るまでのブラック異世界を知恵と工夫と初歩の魔法で切り抜ける物語。
「えっ、おじさん、レベル4で大陸を滅ぼした白龍へ挑むんですか?」
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!魂を燃やせ。たとえこの世界がつくりものであったとしても。
本作はレベルやステータスが可視化された世界を舞台にした冒険ファンタジーです。
とは言え、これまでも武術をテーマにした作品をカクヨムに掲載してきた梧桐氏らしく、主人公は武術の使い手で「爆風」という風魔法を組み合わせて戦うスタイルです。
さて、本作でユニークなのは各種パラメータが可視化されていて、登場人物たちの思考が可視化されたレベルなり能力値なりに引きずられがちだということでしょう。強ければ賞賛され、弱い者は侮られる。個々人がそうというだけでなく、社会全体がそのようになっています。
だからレベル4で無職で中年の主人公ダンは、社会的に評価されることはありません。たとえ屈強な兵士を次々と殺害し…続きを読む - ★★★ Excellent!!!レベル4のおっさんが無双する!武術vsファンタジー世界
まだ読み途中ですが一旦レビューを。
本作は無職住所不定のおっさん主人公が美少女とウハウハ……なんてできずに、なんだかんだで尻ぬぐいさせられながらも、得意の武術で無双していくお話。
ぐうたらで隙あらば楽をしようとするおっさん・ダン。こんなおっさんそばにいたら嫌だなと思うかもしれません。でも安心してください、一章の最後にはおっさんがイケメンに見えているはずです。
そして王道のファンタジーに見せかけて、垣間見える「インターミッション」の存在。一体どんなどんでん返しが待っているのだろうかと、巧みな構成に胸が躍ります。
描写の鮮やかさはその世界の光景がありありと目に浮かび、無駄のないテンポの良…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ダンディーでもチョイ悪でもないからこそ共感できる痛快なおっさん物語
無職・低レベルのおっさんが武術と知恵で一見格上の相手に勝利をおさめていく、痛快な異世界ファンタジー。
最弱に見えて実は最強という小説はいくつかあるけど、学園ものでもなく、さらに魔法や異能がチート級でもない、というのが新しい。本当に、力と頭脳だけで勝っていく。作者様の得意とする戦闘シーンは、読んでいるだけで描写が頭に浮かぶのが素晴らしい。
でも多分、このおっさんがいわゆる「ダンディー」で「チョイ悪」なら、ここまで惹かれない。彼のどこか厭世的な、人生を悟り、諦め、それでも生きていくという哲学が、ある種のリアリティーになって、どことなく共感しながらぐいぐい引き込まれるのだと思う。
恋愛もギャ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!実践的且つ実戦的な、ファンタジー世界で生き残るための物語
無職のおっさんである主人公。
しかもレベル4。
当然、社会的には「なめられる」ことも多いこのおっさんだが、実はこの大陸の人間には考えることもできない超実戦的な武術の使い手であり、そこに雑なレベリングなんて関係ないほどの力を見せつけてくれる。
そこが、本作の見所なわけであり、大きな魅力でもあるのだが、それ以上に読者を引き込むのがおっさん、ダン・ゴヤの考え方であり、生き方だろう。
経験を積み、死線を味わってきた彼の言葉は深みがあり、そしてとても人間的な温かみがある。
ヒロインである奴隷美少女も、とても魅力的だ。彼女の可愛らしさと健気さも、ぜひ読み進めて味わってほしい。
そして実はこの物語…続きを読む - ★★★ Excellent!!!放棄された異世界が交わる時、無職低レベのおっさんが無双する
いきなりネタバレなんだけれど、この作品の魅力を正しくユーザーに伝えようと思った時、避けて通ることはできないと感じた。
根底にあるのは、「低レベルのおっさんが無双する」というものではなく(もちろんそれもあるけれど)、「放棄された二つの異世界が交わることで、二重のステータスと価値観が発生する」という憎い遊び心。
よくこれ思いついたなと、今あらためてレビューを書きながら感じています。
今回のカクヨムコンの中で、一つアイデアで抜きんでているとは思うのですが、この辺りをもうちょっと言及してあげて欲しい。
まぁ、言及するとネタバレになっちゃうんですけれどね。
さて、主人公の名前は分かりや…続きを読む - ★★★ Excellent!!!おっさんは何故戦い続けるのか?
あらすじや最初の数話を読んだ時点では、「梧桐さんにしては珍しく、イマドキのゲーム的ファンタジーかぁ」等と思っておりましたが……いやいやいや、これいつもの梧桐さんじゃないですかぁ!(歓喜)
「レベル」や「ステータス」が支配する世界で、低レベルのおっさんが活躍する。
そういったコンセプトからは、「どうせレベルとは関係のない特殊能力があって無双するんじゃ?」等と予想してしまいがちになると思いますが、本作は一味違う。
おっさんの力というのは、決してチートやら反則やらではなく……。これ以上は、どうぞ本編をご覧あれ。
武骨で不運で世を拗ねているけれども、どこかで人情というものを捨てられない…続きを読む - ★★★ Excellent!!!オッサンフェチは読むべきだ。そして異世界アンチも読むべきだ。
とにかく最後まで読んでくれ、最後まで、だ!
先に言っちゃうけどね、私ね、異世界もの好きじゃないの!(きっぱり)
だってさ、ゲームがベースになってたりするじゃん、
ゲームなんかしないの、つまんない。
レベルだとかステータスだとかそんな数字に振り回されて何が楽しいわけ?
そして、この主人公はレベル4(底辺中の底辺らしい)。
しかもおっさん(若いイケメンですらない)。
さらに無職(おいおいおい、オッサンならせめて仕事しろよ)。
一つ言うならば、東洋の大和国で何やら『武術』とやらを修めたらしい。
そんでもってここは異世界だ。
しかもゲームがベースにある。
戦闘だってターン制だ。
意味不明だよ、…続きを読む