概要
愚かな少女達は童話と踊る。『神さま』の掌で優雅に、滑稽に――
――少女達は病んでいた。ある者は愛を与えられなかった『シンデレラ』のように。またある者は、出口の無い夢に迷い込んだ『アリス』のように。
国内随一の医療特区、夢宮市。あらゆる病を患う者達が集うこの都市に、『神さま』と呼ばれる程の精神科医が居た。生まれ持った美貌と、類まれなる才能。どんな患者にも分け隔てなく治療にあたる彼を、いつしか人々は『神さま』だと慕うようになった。
だが、彼等は知らなかった。彼はどのようにしてその技術を身に付けたのか、その裏にある『神』たる本当の所以を……
「勘違いするな。医療は慈善事業などではない、医者は善人なんかではない。患者が最後の望みで縋るこの街は、地獄の真上に作られたハリボテでしかないんだ」
※
こちらは中編小説、『神さまの掌で魂は童話と踊る
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