中間テスト編6
各先生が入ってきた。
「はーい、注目!」
熊田先生が言う。最後の二教科の攻撃魔法と防御魔法は中等部全学年一斉にやる。
「呼ばれた生徒は、呼ばれたフィールドの中に入ってね!」
熊田先生が一から五と書かれた舞台の説明をする。フィールドの中は仮想空間になっていて、その中で怪我をしても外に出れば、中に入る前の状態になる。
「三年一組、可児君一番、出雲君二番……」
三年生から呼ばれていく。
「呼ばれるまで暇だな!」
あきらが毎度のことだが暇だと話す。
「脳内で、何の魔法を使うか練習したら?」
昴はあきらにイメージトレーニングでもしたらと話す。
「昴が言うなら!」
あきらが頷き目を瞑る。
「うーん」
昴も目を瞑りイメージをするが唸る。
「どうしたの?」
あかりが昴に声をかける。
「エクスプロージョンを魔法として使いたいなーと思って!」
昴はエクスプロージョンを使いたいと話す。
「えっ!この前のじゃダメなの?」
あかりはこの前のでも充分使えてたと話す。
「あの時は時間もあったから工程ごとにイメージしたから出来たんだよ」
昴は悔しそうに話す。
「エクスプロージョンって昨日の爆破のことですが?」
恵美香が話に加わる。
「うん。そうだと思うよ」
たぶん合っていると昴は答える。
「見てたの?」
あかりは恵美香に見ていたの?と聞く。その時はシェルターに避難していたはずだった。
「うんうん。見てはいないけど噂で聞いたの!」
恵美香は、噂で昨日爆破で小型の魔物が大量に死んで何とかなったと聞いたと話す。
「そうなんだ!」
あかりは誰が打ったかは知られていないのだと思った。
「そのことだけど!」
熊田先生が昴達に声をかけてきた。
昴、あかり、恵美香はビクッとなり熊田の方を向く。
「あの魔法は使用禁止でお願いね!誰が使ったから秘密になっているから、」
熊田先生は真剣に言う。
「えっ!この後使おうと思っていたのに!」
昴はガッカリする。
「来て正解だったわ!」
熊田先生が抜けてきて正解と言う。
「あの魔法は出来る限り使わないで、特に範囲型の魔法は特にね!各国が競って欲しがるの!」
熊田先生がこれくらい言えば分かるわよね!と圧をかけてくる。
「分かりましたよ、レールガンにしておきます!」
昴は理解したと答える。あかりが昴の裾を掴んで、恵美香は他に聞きていないよね?と辺りを見回す。
「とにかくお願いね、とりあえず魔法師団の今後の対応が分かるまでは、」
実力を隠してと熊田先生がいい舞台に戻って行った。
順番が進み
「一年一組竹中君一番、美濃君二番」
呼び出しが入った。男女、君付けで呼ばれる。
「行ってくる」「行ってくるね!」
昴もあかりがあきら達に声をかけ舞台に上がった。
フィールド無いに入ると外の様子が見れなくなる。外からは中の様子見れない。中には遠くに的が一つある。
「初等部と変わらない。準備ができたら教えろ!」
二年の先生が初等部のテストと変わらないと教えてくれる。
魔法を練るタイミングは受ける生徒に一任されている。
速度、威力、規模、命中度で点数が決まる。
「いつでもいいです」
昴が準備いいと話す。
「よし!三、二、一、初めて!」
先生が合図を送る。
タイマー時計が動き始めた。時間測っている。
「……レールガン!」
昴は右手を前に出し魔法を放った。
「ドゴーン!」
的に着弾し大きな音と砂煙が襲った。
昴は風の魔法を展開してかわした。
「まーまーか、」
昴は時計を見てボソッと言う。時計は三秒五八で止まっていた。
「……た、退出してよろしい!」
二年の先生が驚いていたが退出の許可が出た。
昴は頭を下げフィールドを出た。
「ふー!」
フィールドを出ると体内の魔力量が回復した。
「どうだった?」
あかりも同じタイミングで出てきて、昴に声をかける。
「変わらず!」
タイムはあまり変わらなかったと昴は不満気に言う。
「ふふふ。私三秒四四だった!」
あかりは自己最速が出たと自慢する。
「……僕も同じくらいだったよ」
昴は三秒五八だったと思い出し不満気に言う。
「なーんだ!」
あかりは残念と言う。昴の最速も更新していた。
「……」
昴はあかりに速度を負けて悔しかった。スタスタ元の場所に戻る。
「あっ、待ってよ」
あかりは後を追うのだった。
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