同居編5
熊田先生、昴、あかり、ゆいかが話していて、後ろから学園長が声をかけて来た。学園長はあかり、ゆいかの母親だった。
「それともどっちかが昴君と暮らす?」
学園長が冗談で、肩書きは姉妹で暮らして居る程で暮らしてもいいと話す。
「学園長!流石に…」
熊田先生は流石にまずいと話す。
「何人か居るでしょ?見ないふりして!」
学園長は両親に学園は責任取らないと一筆書いてもらい、黙認してるグループがあると話す。
「それは、」
熊田先生は苦い顔をする。
「ならそれでお願いします!」
ゆいかがビシッと手を挙げお願いする。
「ゆいかの方でいいの?」
学園長は子を揶揄う顔であかりを見る。
「……」
あかりは頬を膨らませゆいかを睨んでいた。
「僕は…」「昴君私たちが嫌なの?」
昴が遠慮しようと声を出すが、ゆいかが昴を睨んだ。
「い、いえ!」
昴はブンブン首を振る。
「決まるね!」
ゆいかはニコッとしお母さんを見る。
「ひなたに電話してくるわね!」
学園長は昴の母親に確認してくると学園長室に戻って行った。
「えー、もし、もしよ!同じ部屋に住むなら、節度は守ってね!」
熊田先生が頼むからと言うのだった。
「お待たせー!」
熊田先生から書類の書き方を教えてもらいっていると、学園長が戻ってきた。すごい笑顔で戻ってきた。
「どうだった?」
ゆいかが笑顔で母親に行く。
「いいってよ。どっちと暮らす?それともあなた達が暮らす?」
昴の母親から許可が出たと話され、昴と暮らすか姉妹で暮らすか聞かれる。
「ねーねー、私と暮らそうよ?」「……私が!」
ゆいかが昴にくっつき一緒に暮らそうと言い、あかりがゆいかを昴から引っ張り、昴にくっつき言う。
「おっ!」「へー!」
ゆいかが驚き、学園長が口元に手を当て驚く。
「学園長!」
熊田先生が学園長をジトーと見る。
「オホン。ちゃんと節度はもってね!問題起こしたら取り消されるからね!」
学園長が咳払いし、他の学生に言っていることを言う。
「学園長、今日はいいですから付き添いお願いします!」
熊田先生は学園長に保護者として付いて行ってと話す。
「えっ!いの?!ありがとう、あとお願いね!」
学園長は喜び熊田先生に言うのだった。
昴、あかり、ゆいか、椿学園長は学園から昴の寮に移動した。
「酷いね!」「うん」「酷いわね!」「無事なのを探しましょう!」
昴が部屋の有様を見て呟き、あかりが頷く。ゆいかも共感し、椿学園長が無事なのを見つけようと言う。
「はい。学園長!」
昴が頷く。
「今は学園長じゃないわよ!」
椿学園長は今はあかり、ゆいかの母として昴の母友として居ることを言う。
「えーっと…」「お母様?」
昴が呼び方に悩んでいると、クスクスとゆいかが義母と言う。
「ゴホゴホ」
昴とあかりが赤面し咽こむ。
「やっぱり、あかりの方だったのね!」
椿学園長は昴、あかりの反応を再確認し二人がくっついていると確信する。
「椿さんって呼んで」
椿学園長は少し考え話す。
「分かりました。椿さん」「……」
昴は了承し椿さんにした。あかりはゆいかを睨んでいた。
「良かった」
昴はほぼ全燒の部屋から鍵付きの入れ物を取り出した。
「金庫?」
あかりが小さな金庫と聞く。
「うん。これ以外はダメですね!服と本と教科書類と参考書と……」
昴は部屋の中にあったのを思い出しながら話す。
「後はひなたにあったのを聞くわ!昴君が買ったのは以上かな?」
椿さんがお母さんに元からあった食器や電化製品を聞くと言い、昴のは以上かな?と聞く。
「多分ですけど……」
昴は斜め上を向き答える。
「分かったわ!とりあえず、教科書類は学園で揃えるとして、服類と消耗品ね!」
椿さんが必要なのを言っていく。
昴とあかり、ゆいかはメモを取る。
「ダブルクラスに布団持っていかないとね!」
ゆいかがあかりの部屋から持ち出せば買わなくいいと答える。
「それでいいの?」
椿さんは毎日使うのだからしっかりしたのを買っても良いと聞く。
「はい。問題ないです。僕の余裕もありませんから!」
昴は学生証を反対に向ける。
限度額が表示される。
「あれ?学園からのカードは?」
椿さんが昨日渡してなかった?と聞く。
「えっ!あれは昨日泊まる為の臨時ですよね?」
昴は応急処置ですよね?と聞く。
「そうだけど、あの状況を見たら色々揃えないといけないから、存分に使って!」
椿さんが色々のことは学園と保険会社でなんとかするから実費で払わなくていいと答える。
「で、でも…」
昴は申し訳なさそうに言う。
「あーも、分かった!私の使う?」
椿さんは学園長のカードを昴に渡す。
「わかりました。使わせてもらいます」
昴は学園から渡されたカードで色々買うと答える。
「あかりのは来週引っ越しにして、とりあえず昴君の買い出しして、今日から新しい部屋で暮らせるようにしましょうか!」
椿さんが言うと、昴とあかりに緊張が走る。
「ほんとなのね……」
車でデパートに移動中にボソッとあかりが呟く。
「色々と手続きめんどくてごめんね!」
椿さんが昴に謝る。
「い、いえ、僕は大丈夫です」
昴は首を振る。
「とりあえずファミリークラスが空くまでかな?その後はあかりどうする?ゆいかと暮ら」「やだ!」
椿さんがその後の事を話そうとして、あかりが速攻で答える。
「ならそのタイミングで、またシングル行く?」
椿さんがあかりに聞く。
「お金かからない?」
ゆいかがクリーニング代かかるのね?と聞く。
「空きってダブルしか無かったんですか?」
昴はシングル一人でも大丈夫と答える。
「ごめんね、手続きがね!」
椿さんが謝る。
なんか、はぐらかされていると感じるが言わなかったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます