精霊編8
精霊編八
昴は、大黒中将や数人の隊員、椿学園長、校長、熊田先生、あかり、あきら、恵美香、ゆいか、栗山先輩、桃坂先輩に鈴を見せた。
「風の中位精霊か!」
大黒中将が驚く。
「確か特尉も…」「特尉よりすごそうだぞ!」「おいそれ言って……」
中将の周りの隊員がガヤガヤ言い始めた。
「……」
昴は少し不満な顔をする。
「…えっ!……鈴?」
ガヤガヤ言っていた隊員達の声が突如聞こえなくなった。昴は驚き鈴を見る。
「えへへ」「すごいでしょ」
鈴は照れて、満面の笑みで昴の周りを飛ぶ。
「ううんすごいけど、周り飛ぶならもう少し小さくお願いしたいかな?」
昴は鈴にもう少し小型で飛んでほしいと言う。
通常サイズで顕現した為、鈴は小学生低学年ほどの背丈だった。しかも浮いて飛んでいる為視界を塞いだりして飛んでいた。
「うん分かったー」
鈴は了承し小さくなり昴の肩に座る。
「できるんだ」
昴はなんとなく言ったのにできるんだとびっくりする。
「昴、すごく可愛い!触りたい!!」
あかりが昴前に立ち体を譲ってくる。
「何言ってるのあかり?」
昴はあかりが口ぱくぱくしているのは分かるが聞き取れなく再度聞き直す。
「あ、ごめんね」
鈴はテヘペロする。
「ねー、聞いてる?」
あかりが首をコテンと傾げ、昴を覗き込む。
「ごめん鈴が音を聞こえなくしてて聞こえなかった」
昴はあかりに謝る。
「そんなことできるの!可愛くて触りたいって言ったのよ」
あかりは驚き鈴をまじまじ見る。
「…鈴音元に戻して」
昴は鈴に音聞こえるようにしてと頼む。
「うん分かったー」
鈴は手をビシッとあげ返事をする。
「……」
鈴が風の力で音を遮断していたが解除する。
「あれ?鈴音聞こえないよ?」
昴は鈴に聞く。
「えー元に戻してたよー」
鈴はしっかり解除したと訴えてる。
「も、もしかしてその精霊、い今音を遮断していたのか?!!」
大黒中将が驚きながら聞いてきた。
「えーっと、はい。そう見たいです。僕も出来るとは思わなかったです」
昴は素直に答える。
「……」「……」「……」
辺りがシーンっとなる。
「お、オホン。明日はよろしく頼む。想定内であって欲しいが予想より多い場合、藤田特尉を呼ぶことになる」
大黒中将は切り札の一人藤田特尉も視野に入れていることを話す。
「中将!」
隊員達が驚く。
もちろん昴や熊田先生達もだった。
「最近の魔物はちょっときな臭く思えてな!何事もなければいいのだがな」
大黒中将は内心の心配を言葉にする。
「…なーに後ろにはエースがいるから心配するなと言うことだ」
大黒中将は昴達に笑顔で言うのだった。
大黒中将達から解放されて昴達は解散になった。
あかり、あきら、恵美香、ゆいかと寮に戻った。
「ピッ」「ガチャ」
あかりが扉のロックを開け中に入る。
「さっ入って!中で話しましょ!」
あかりは今後の話をしようと中に誘う。
「うんお邪魔します」「お邪魔しまーす」
恵美香はぎこちなく、ゆいかはスタスタと入って行く。
「は?!」「まー入って」
あきらは女子の部屋に入るのかと緊張した顔をし、昴が苦笑いをしながらも入ってと誘う。
「えっ、まマジ!…いいんか?」
あきらは昴の返答に戸惑う。
「うん僕の家でもあるから……」
昴はボソッといい部屋の中に入って行った。
「はーー!」
あきらは意味わかんないと驚くが昴が部屋の中に入って行った為追いかけるように入って行く。
「へーここがダブルタイプか!……ってなんで!」
あきらが部屋に入りダブルタイプの部屋の広さに驚き、そしてツッコミを入れる。
「ふふ」「面白いね阿倍野君!」
恵美香が吹き、ゆいかがあきらの漫才に笑うのだった。
もしも、現実世界が魔法世界になったら! 翔吉 @SHO86
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