校外研修編6
校外研修編六
昴達と栗山先輩達は羽島隊員に連れられ食堂にやって来た。
「ここが食堂です。一階が注文カウンターになっていて、食券を買います。現金でも買えますがカードも使えます」
羽島隊員が隊員のカードを見せる。学生証と似ていた。
「学園と同じ?」
あかり、恵美香は呟く。
「学生証と同じ仕組みになっています。たた給料から天引きされる為上限はありますが!」
羽島隊員は苦笑いする。
「使い方は同じです。千円のカードを配ります。食券を買ってください。その後にテーブルを探します。二階より上が食事スペースになります。番号札が呼ばれたら最寄りの食事専用のエレベーターにバーコード番号札をタッチしたら、食事が上がって来ます。食事を受け取りましたら、隣のケースに投函してください」
羽島隊員は食事用のカードを配る。食事は色々な食べ物があり、定食は一律千円だった。
「どれにする?」「うーん」「迷うなー!」
あかりが昴に聞き、昴は迷う。あきらも迷うなと口に出す。
「私パンのセットにする!」
恵美香がパンのセットにすると話す。定食とは別だが千円だった。
「千円までなら問題ありません。オーバーした場合は残りを学生証でも支払い可能です」
どれを買うかは自由と羽島隊員が話してくれる。
「私はハンバーグ定食かな?」「僕もそれにしよ!」「えー!なら俺も!」
あかりがハンバーグ定食にすると話し、昴とあきらもそうすると言った。
栗山先輩達も順番に購入していった。
「あのー、お釣りは?」
桃坂先輩は千円も使わずにお釣りどうしようとカードを羽島隊員に見せる。
「余れば持ち帰ってください。銀行で学生証と一緒にできます」
羽島隊員が学園からの昼食の支給と説明し、残ればお小遣いにできると話す。
「あー!その手があったかー!」
あきらが床に膝をつく。
「あれ?あきらも困ってるの?」
昴はゆいかちゃんと同じで余裕がないと聞く。
「今月は色々とな……」
あきらは色々と買ってまったと話す。
「フン!」
栗山先輩は鼻で笑う。
昴達は二階に上がるが席が空いていなく、四階まで上がった。
「どこも混んでますね!」
桃坂先輩が羽島隊員に言う。
「そうですね。今日は特に学生も居ますからね。いつもは混むのを見越して前もって上の階に行く隊員も居ますよ」
羽島隊員は笑い答える。
「ならなぜ二階から?」
あかりは不思議に思ったことを聞く。
「この状況も見てもらいたくて、すいません」
羽島隊員はこれも見学の一環と話す。
「そうなんですね!」
昴達は驚いた。
「はい。魔法学園の生徒さんの六割が魔法師団に入ったりします。ですので雰囲気でも味わってもらいたくて、他の基地も少しの違いはありますが、同じ感じの作りになっています」
羽島隊員は席に座り食事が来るまで話してくれる。
順番に番号が呼ばれ最寄りの食事専用エレベーターまで取りに行った。
食事が来た者から食事を食べ始める。
「……羽島隊員。少し聞いて良いですか?」
食事が食べ終わると、あかりは少し言いずらそうに羽島隊員に小声で言う。
「どうしました?」「……」
羽島隊員はあかりを見て答える。昴は羽島隊員をジッと見つめる。
「可児少将ってどんな方ですか?多分ですけどお子さんが……」
あかりは智樹と同級生と言おうとして口籠もる。
「……そうですね。私は少将とあまり面識はありませんが、優秀な隊員と言われています。状況判断がいいと隊長達からも慕われていますね」
羽島隊員は基地での評価を話す。可児少将は中等部の子供が居たと思い出し羽島は納得するのだった。
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