もしも、現実世界が魔法世界になったら!
翔吉
入学編1
一九九八年元日、突如太平洋に異界の門が出現した。日本も含め世界は、門から出現した小さい怪物を撃退すると共に怪物、空気中などの解析を急いだ。
解析の結果、空気中に未知のエネルギーが検出し、後に魔力と命名した。命名理由は、その魔力で空想上の話に出てくる事象改変が行える、いわゆる魔法が使える人間が出てきたからであった。
怪物は魔物と定められ、小型の魔物は現代兵器で対象できるが、稀に大型が門から出現する。大型は現代兵器ではあまり有効では無く、魔法が有効であった。
その為は魔法が使える魔法師を国は集め、太平洋に面している土地に配置した。
時は過ぎ、十三後、二〇一一年春
国立関東魔法学園中等部に一人の少年が入学した。
「
声を荒げ、昴の頭を叩いた。
「何するんだよ!あかり!」
美濃あかり《みのあかり》が入学式中にうたた寝していた昴を起こしたのだった。
「だって校長の話長いんだもん!」
昴は目を擦りながら言い訳をする。
「もんじゃないわよ!」
あかりは呆れながら昴にハンカチを渡し、手で目を擦らないように言う。二人は幼稚園からの幼馴染で二人とも魔法の才能があり、魔法学園に初等部から在園していた。
「ゴホン」
校長先生がクスクス笑う集団を見て咳払いした。もちろん昴の周りの席がクスクスしていた。昴とあかりは日常的に茶番をしていて、周りはいつもの事だと感じていた。
「それでは担任の先生の紹介に入ります」
校長先生の話が終わり担任紹介になった。
「一年次担任一組熊田先生、二組伊藤先生、三組池田先生」
司会の先生が担任を紹介し担任は各クラスの前にやってきた。
「熊先生だね!」
あかりが熊田先生と喜んだ。女性の先生で初等部から一緒に上がってきた先生だった。
「多分だけど問題児のお守りだと思うよなー!」
コソッと隣かは声をかけてきたのは、阿倍野あきら《あべのあきら》だった。
「自身のこと言ってる?」
昴はあきらに自分のこと言ってると話す。
「いやいや、昴だろ?」
あきらは頭をふり違うとアピールする。
「二人共だと思うわよ!」
あかりが昴とあきらに言う。
「いやいや」
昴とあきらは二人して首を振ってムッと向き合うのだった。
入学式は終わりクラスに入る。
クラスの席は番号順では無く各机に名前が貼ってあった。
「何で俺がここで昴が前なんだよ!」
あきらは昴とあかりが同じグループに居るのに不満たっぷりだった。
昴は一列目の一番窓側で、あきらはその後ろ、あかりに関しては昴の右側であった。先生の席は昴の前の席だった。
「何かの罠が感じられるなー」
昴は仕組まれたと思い話す。
「でしょうね!熊先生だからね」
あかりはクスッと笑い答えた。
「はーいみんな席に着いて!」
熊田先生が教室に入ってきた。
生徒全員が自分の席についた。
「一組担任になった熊田よ!何人かは知っていると思うけどよろしくね」
熊田先生は笑顔で自己紹介をした。
「席に関しては私の独断で決めたわ!前が見えない生徒いないかしら?」
席について熊田先生が皆に聞いた。
生徒達は問題ないと沈黙する。
「熊先生!」
昴が手を挙げて質問と声を出す。
「何かしら昴くん!」
熊田先生が昴になに?と聞く。
「この席の理由は?」
昴はなぜ三人の席が固まっているのか聞く。あきらの右側の席の女の子がビクッとする。
「あなた達を一緒にした方が楽だからよ」
熊田先生は素直に答える。
「ひどいです!僕たちいい加減別のグループがいいです!」
昴は飽きたと訴える。昴達三人は小学四年生の頃から同じグループで過ごしていた。グループは四人一組になっていて最後の一人のみ毎年変わる。
「相性やレベル的に無理ね!諦めなさい!」
熊田先生は実力が拮抗している同士のペアにするから諦めろと言う。
グループごとに魔法の練習などがあり、レベルによってグループが決められる。昴とあかりとあきらは三人共レベルが高く学年ではトップだった。その為グループの変更が起こっていないのも何個かある理由の一つだった。
「みんながレベル上がればいいんですね!」
昴は他のグループ、生徒達を見る。
全員目を逸らすのだった。初等部の頃レベルを上げるといい、スパルタ教育した昴は生徒から避けられてた。
「何で目合わせないんだよ」
昴は涙目になる。
「まー今までがなー!」
あきらが笑いながら言う。
「あのー、私これからついて行けるかしら?」
あきらの右側の席の女の子が声を出した。
「大丈夫よ、
あかりが恵美香に声をかけ、にこやかに笑う。
熊田先生の中では恵美香はクラスの四番目の実力があると判断されグループに入った。
「は、はい。お願いします!」
恵美香はビクッとし挨拶する。
自己紹介やレクリエーションを終え今日は終了した。
明日の予定として中等部からは部活があり、部活動説明会がある。他に中等部から実戦練習も入ってくるから説明会があると熊田先生が話した。
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