概要
私の初恋は……あなたに捧げます
「私は、私の初恋の人を探しに来ました」
「今、何問目?」
「そうですね……それなら県外も探すだけですけど」
「……騙せそうだよな。アホっぽいし」
「は、はい……綿毛みたいな髪の毛の人でした」
「じゃあ、片思い?」
「それ、僕のこと?」
「にゃにゃーん?」
「もらってあげなよ。助けてもらった側は……お礼を言いたいものだよ」
「はい……転校生に興味を示さない人、のほうが珍しいですから」
「必ず見つけ出して、あの日に伝えられなかった気持ちを伝えるんです。絶対に」
「水臭いな。俺のことを忘れたのか? 10年前に河原で会ったじゃないか」
「では、合言葉はなんですか?」
「『誰にだって思い出したくない過去、嫌な出来事、失敗、後悔。いろいろなものがある。それらを知っている人間は、
「今、何問目?」
「そうですね……それなら県外も探すだけですけど」
「……騙せそうだよな。アホっぽいし」
「は、はい……綿毛みたいな髪の毛の人でした」
「じゃあ、片思い?」
「それ、僕のこと?」
「にゃにゃーん?」
「もらってあげなよ。助けてもらった側は……お礼を言いたいものだよ」
「はい……転校生に興味を示さない人、のほうが珍しいですから」
「必ず見つけ出して、あの日に伝えられなかった気持ちを伝えるんです。絶対に」
「水臭いな。俺のことを忘れたのか? 10年前に河原で会ったじゃないか」
「では、合言葉はなんですか?」
「『誰にだって思い出したくない過去、嫌な出来事、失敗、後悔。いろいろなものがある。それらを知っている人間は、