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- ★★★ Excellent!!!盗作の告白、作者の真意は如何に
出版記念パーティまで行った作品が盗作だった──そんな告白を作者である我那覇から受けた若き編集者アオシマが、彼に翻弄されつつも真実に近付いていく
本作品は、こういったあらすじの物語だ
まず、特筆すべきは題材であり、あくまでレビュー者の知る範囲内に限るが、他に似たような作品を見たことはない
盗作をテーマにした作品はあるが、それは得てして「気の迷いで盗作してしまったことを隠す」といった内容になりがちで、本作品のように「バレてもいいから本当の作者に会いたい」という目的の作品は初めて見た
そこに、盗作がバレても構わないという我那覇と、バレれば明らかに迷惑を被るアオシマとの立場の差がスリルとなって、アオ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!良い。
まず第一にネット小説で、僕が唯一読み切った長編の作品がこちらです。基本的にネット小説より、家に置かれてる本屋で買った小説読んだ方が大概は完成度も高い。挙句ネット小説なんかは無料で、飽きたら他の娯楽をすればいいのだから。そのハンデの中で、ネットに上げられた無料の小説を最後まで読ませるという時点で、最高評価なのは間違いない。最後の方、職場の休み時間で読むぐらいハマってましたからね。
で、この小説は作者の知能の高さ、知識の深さ、それらを含めたうえでの文章力の高さに支えられている小説だと思います。僕は生きていて世の中に対して全く思考を働かせたことがないんですけど、この作品は専門的な事柄、知識など…続きを読む - ★★★ Excellent!!!えぇい! アオシマ、殴ってしまえ!
編集者アオシマは担当作家の出版記念パーティを終えた翌日、作家本人から「この作品は盗作だ」と知らされた。既に出版日は決定している。何故盗作したのか、何故このタイミングなのか。
作家・我那覇の告白から始まるミステリー作品です。
導入から衝撃的な書き出しがなされ、これは凄いと感じざるを得ませんでした。我那覇の独白、アオシマの困惑。私もその場に居合わせたかのように思わせる、臨場感溢れる描写と表現。
たとえばアオシマの『気分が乗った日』に行われる『モーニングルーチン』。丁寧に描写された『それ』が、我那覇の告白により駄目になってしまいます。
駄目になりそうなのはそれだけではありません。出版…続きを読む - ★★★ Excellent!!!物語から覚めるための物語
この物語はフィクションです。実在の人物、団体とは一切関係ありません。
「若手編集者のアオシマは、本の発売初日に作家本人から「この作品は盗作です」という告白を受ける。
どうしてこんなことをしたのか問うアオシマに、作家の我那覇キヨは動機を語る。」
このあらすじの通り、物語はアオシマの視点を中心に語られる。
劇中の『我那覇キヨ』が描いた物語は盗作だった。
物語は盗まれたモノだが、そのヒットと読者に与えた感動は本物。
では本当の作者はどこにいるのか? 我那覇はなぜ盗作をしたのか? アオシマは、出版社はこの事実にどう向き合うのか?
それぞれの思惑が絡み合い、二転三転しながら謎解きと…続きを読む