盗作から始まる点が惹かれて読み進めて行きましたが、ある種のどんでん返しに圧倒されました。 それだけではなく、本作に掛けた時間(実はあまり掛けてないのであれば凄すぎる)が膨大で、綿密に調べられたのだなぁ〜という印象を抱きかなり丁寧に描かれている印象がありました。 ????が目的を果たせるのか楽しみです。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(414文字)
非常によくできた作品だと思います。「リアル」な作品というのは古今東西沢山ありますが、本作はリアルを「現実」という文字に変換させる程の強い力を感じます。単なるミステリーものでは? と最初の段階で思いうかもしれませんが……最後まで読めばわかります、この作品の強さが。単なるエンタメにとどまらない一作だと思います、特に文字書きをしている方は一度本作を読んでみてください。色々と考えさせられると思います。おすすめです!
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(376文字)
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(254文字)
幾層にも折り重なった真実と小説の融合。ただし、真実とはイコール事実ではない。ある小説と作家を巡るポリティカルかつクリティカルな事件に人々が振り回され、その先に見える真実とは? 世間ではポスト・トゥルース(脱・真実、あるいは真実なき時代)という言葉が盛んに取り上げられているが、この小説はそれらに真正面に挑戦しているように見える。後半、彗星のようにかすめあっていく展開は必読である。
「盗作」という告白から、何が本当なのか、虚構なのか、疑い続けながら、続きが気になって次々と読みました。誰が本当のことを言っているのか、あいつが悪いのか、こいつが正しいのか、なんてことを考えている時点で既に物語の中に呑み込まれていました。物語とは何か、虚構とは何か、自分は何を求めて読み進めているのか、世界が引っくり返るような気分になりました。
読み進めたら止まらない。テンポよく謎と答え合わせが繰り返されるけれど、どこまで信じていいのか分からない。登場人物も読者も巻き込んで振り回される、これぞミステリーの醍醐味。さらに現実まで織り交ぜられ、いったいどこまでがフィクションなのか…?ストーリーに没入するほどに分からなくなってくる不思議な魅力があります。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(232文字)
あまり知られていない社会問題がよく調べられている。始終独特の展開が続き、とぼけているのか真面目なのか判別しがたい、不思議な読み味。こういう世界観は誰でも生み出せるものではないと思います。