幾層にも折り重なった真実と小説の融合。ただし、真実とはイコール事実ではない。ある小説と作家を巡るポリティカルかつクリティカルな事件に人々が振り回され、その先に見える真実とは? 世間ではポスト・トゥルース(脱・真実、あるいは真実なき時代)という言葉が盛んに取り上げられているが、この小説はそれらに真正面に挑戦しているように見える。後半、彗星のようにかすめあっていく展開は必読である。
会話というものの中から少しずつ見えてくる世界観のようなものがとても鮮明で、こういう切り口から物語を描ける人は稀有だなと思いました。少なくとも私は得意ではないので、すごいなと思います。ミステリーの良…続きを読む
10話まで読んでのレビューです。この物語は、作品の中に出てくる小説「ファントム・オーダー」をめぐる物語です。編集者アオシマの苦悩と使命感、我那覇の陰謀が複雑に絡み合い、真実への手がかりを探る…続きを読む
盗作の告白から始まるミステリー📘古き良きミステリーがはじまると思い読み進めましたが、良い意味で裏切りがあります。それが罪深く斬新。作中のペンネームが作者と同じ。ここにセンスを感じました。『…続きを読む
まずは、よくこのテーマについて切り込んだなと、作者様の勇気、そしてそれを完結させた実力に賞賛をお送りしたいです。様々な文献を丁寧にお調べになったのだとよく分かります。そして、得られた様々な情報を…続きを読む
もっと見る