物語から覚めるための物語
- ★★★ Excellent!!!
この物語はフィクションです。実在の人物、団体とは一切関係ありません。
「若手編集者のアオシマは、本の発売初日に作家本人から「この作品は盗作です」という告白を受ける。
どうしてこんなことをしたのか問うアオシマに、作家の我那覇キヨは動機を語る。」
このあらすじの通り、物語はアオシマの視点を中心に語られる。
劇中の『我那覇キヨ』が描いた物語は盗作だった。
物語は盗まれたモノだが、そのヒットと読者に与えた感動は本物。
では本当の作者はどこにいるのか? 我那覇はなぜ盗作をしたのか? アオシマは、出版社はこの事実にどう向き合うのか?
それぞれの思惑が絡み合い、二転三転しながら謎解きとサスペンスが進行していきます。
メタ的な構造を利用して『物語』を『物語』で語る構造が素晴らしいです。
物語の都合上多くは語れないのですが……この物語はフィクションです。
だから。安心して良いのです。
たぶん。おそらく。