主人公であり語り手である卓也には、妹がいる。
父親の再婚で。いきなりできた。
二人いる。双子の妹だ。どちらも美人で、姉が恵梨香で妹が絵里萌。
二人とも同じ顔で、髪型はストレートロングの方がが恵梨香で、ツインテールにしている方が絵里萌。いや、どうだったか……
少なくとも、深夜にベッドにもぐりこんでくる『妹』がどちらなのか、決定的な判断材料にならないだろう。
また、『妹』がなぜそんなことをしてくるかも、名探偵ならざる卓也にはわかるはずもない……そういうお話。
全く同じ顔で、それでいてえらい美人な双子の妹に囲まれ、しかしそれでも何とか普通の家族の日常を保とうとする卓也……が、しかし夜に現れる謎の『妹』によってかく乱され、その日常が、均衡が少しずつ崩れ、甘く蕩けていく様子がじっくり描かれています。
ミステリーであれば。フーダニットやワイダニットがテーマとして立ちはだかり、主人公は立ち向かうべきなのでしょう。
しかしこのお話のジャンルはラブコメであるため、謎に対して『諦める』という選択が、そこへの誘惑が存在します。
真実と呼べるものがあるとして。それを照らし、暴き出すことは正しい事なのか?
夜に現れる『妹』の正体を、そもそも追い求めるべきなのか?
謎は謎のまま。優しい夜の闇を抱き締め、目覚めないままの方が……良いのでは? だってかわいい妹がベッドに潜りこんでいるんだよ?
双子妹と、夜の『妹』の可愛さも勿論ですが、脇を固める幼馴染の図書委員たる美紀ちゃんも良い味が出ています。幼馴染はお労しいだけのポジションじゃないんだ!
作中でも指摘されているが、これはラブコメなのでノックスの十戒に抵触しない。
言い方が悪いが、誰が殺されたわけでもない。
強いて言うなら、心は盗まれていたのは確か(どっちがとか誰とかは敢えて言わず)。
確かに双子だろうと差異なる個性はある。あるにはあるも、安易に調べられないし、踏み込もうとに相手が早々に踏み込ませない。
互いに図り合う緊迫(?)の構図は次なる展開を期待させる。
かといってラブコメの鉄板、幼なじみもしっかり絡ませてくるから油断ならない。
色んな意味で楽しめるが、あれやこれやと属性マシマシだから、期待を裏切らない。
いいぞ、もっとやれ!以上!
双子の美人義妹たちと同居することになった主人公。
幼馴染も巻き込んで恋の鞘当てを繰り返す甘々なラブコメです。
定番のラブコメとしても十分楽しめるのですが、この作品には一風変わったところがあります。
義妹が夜な夜な主人公のベッドに潜り込んで裏山けしからんスキンシップをしてくるのですが、それが双子のどちらなのか分からないので主人公はたじたじです。
小悪魔なところがある双子の姉妹は、時折もう一人のふりをしたりして主人公を惑わしてきます。
そのせいで良いように翻弄されっぱなし。
ちょっと珍しい考察要素? みたいなものがあり、どっちなんだろう? そして、どっちだったらいいな。と読者は悶々と頭を悩ませることになります。
ひとこと紹介に記載した通り「登場人物」「ストーリー」「構成力」「文章力」……全てにおいて高レベルの王道ラブコメライトノベルです。
最新23話まで読ませていただきました。
知り合いに「ライトノベルのラブコメ作品読んでみたいけど、商業作品を買うのはチョット……」という人がいたら、この作品をオススメすれば、ラノベにおけるラブコメ作品がどんな感じか分かって頂ける思います。
作者の”やまもりやもり”先生は、年間30万円分のラブコメ系ライトノベルを購入され、読んでいたとのこと。
やはり、多くの作品を読んできたことで、ラブコメ好き読者の”ツボ”を抑えた作品が創れるのだろうと感服致しました。
本当に、”やまもりやもり”先生の才能と努力に嫉妬しちゃいます。
そして、嫉妬する点がもう一つ。
本作は、親の再婚により突然出来た双子の義妹「恵梨香」「絵里萌」そして、幼馴染の「美紀」
この3人とイチャラブしつつ、夜になると主人公の「卓也」のベッドに潜り込んでくる義妹はどちらなのか――はたまた、日替わりで潜り込んでくるのか――。
と言った、推理要素を含んだラブコメです。
登場する女の子達が非常に可愛らしく描かれており、しかも、全員主人公に恋心を抱いている様子――男子諸君は中高生の頃に、一度は憧れたシュチュエーションでは無いでしょうか。
このように、二重の意味で嫉妬しちゃうけれど結末まで目が離せない、超レベルの高いラブコメ作品です。
22話まで読んだ時点でのレビューになります。
ラブコメのど真ん中みたいな小説です。なので、ちょっと食傷気味に感じる人がいるとは思いますが、それを文章力で補っている感じです。
双子の義妹と幼馴染というヒロインで展開されていくラブコメなんですが、キャラがしっかりしてることもあって、いい意味で予定調和的な、こうなって欲しいというところに、こうなってくれるみたいな安心感のある小説です。
だから、読者としたら小気味いいとは思うのですが、変化球が好きな人は、ちょっと飽きがきちゃう感じは確かにあります。ただ、それを感じさせないようにしているのが、作者の文章力で、この小説は、作者の文章力があって成立するラブコメだな、と思って読んでます。
あ、だから、文章にうるさい人が読んでも大丈夫なラブコメだと思います。
この小説は、父親の再婚によってまさかの双子の義理の妹が現れ、主人公の日常が修羅場化する様子を描いています。なぜか布団に潜り込んでくる、しかしどちらだかわからない双子姉妹とのドタバタな日常や、幼馴染との微妙な関係が楽しく描かれています。
この作品は王道ライトノベルの要素を持ちながら、かなり大胆に迫ってきている『妹』が果たしてどちらか、というちょっとした謎が、先を読みたくさせています。
キャラクターたちが魅力的で、私は積極的で真面目で張り切りすぎてから回ってしまうこともある、眼鏡っ娘幼馴染の国後美紀ちゃんが好きです!
もちろん、双子姉妹との関係性も注目すべきポイントです。彼女たちの可愛さと、見分けがつかないほど瓜二つの顔立ちに戸惑いを隠せない主人公が、どちらの妹が自分のベッドに入り込んでいるのか、迷いながら過ごす様子がコミカルに描かれています。双子姉妹の性格や個性が徐々に明らかになっていくのも見どころです。
ミステリアスな展開と、ユーモア溢れるコメディタッチが魅力的な作品です。読者は主人公と共に、彼の日常がいかにして修羅場になっていくのかを楽しく追いかけることができます。ストレスなく読み進めることができるライトノベルがお好きな方に、特におすすめです。