第28話 作戦会議2

 「皆できること何よ」

 「できることって魔法のことっすか」

 「うん。僕の魔法は書き換えインク

 「あ〜そういう感じ。オレは炎兎えんとっす」

 「…あんま教えたくないんですけどぉ。ワイは万物合成カップリングです」

 「俺はゼロカロリーですねー」

 「うーん、多分、…大声おおごえ、っすかね」

 「「「「「…………」」」」」

 「…分かってはいたけど、皆個性的な魔法だな。僕以上に珍しいのもあっただろ」

 「分かってますぅ、ワイの魔法のことが言われてるのは知ってるんですぅ。だから言いたくなかったんですぅ!!」

 「クー、泣かない。それを言ったら、カイの方がもっとおかしいから!」

 「いやクロエの魔法もだろうが」

 「は、カイのほうがおかしいっしょ」

 「はいはい、カイもクロエも両方おかしいんだよ。こんなかで一番普通なのはオレだけだから」

 「おいモーム。それ僕にも喧嘩売ってるぞ」

 「え〜?そんなつもり無かったですぅ〜」

 「お"えッ、鳥肌立った。ノア氏、先進ませてくだせえ」

 「先進むっつっても自分の魔法の詳細話してすり合わせしてくだけだが?クー、いけるのか?」

 「頑張りマウス…」

 「…分かった。僕のインクはその名前の通り、”書き換え”をする。すでにある事象の上から強制的に書き換えを行うから、魔力の消費が激しい。書き換えする対象によっても消費が変わるから、後のこと考えて使わないと僕がお荷物になるな」

 「オレの炎兎は燃える兎が出るやつっすね。炎の温度、兎の大きさ、数は自由に変えられますけど、超高温とか大量に出現させるとなると魔力消費はヤバいかな?」

 「ワイの魔法はもう名前から察せる通りですよ。物質が2つ以上ありゃそれを結びつけることができます。合成したやつはコッチの属性になるので、自由に扱えることができます。……はぁ」

 「ゼロカロリー理論みたいな魔法でっす」

 「声が大きくできます!」


 「なぁ明らかにカイとクロエの魔法おかしいよな」

 「私の方はうん、否定できねえや」

 「俺の魔法そんなにおかしい?」

 「おかしいっつーよりふざけてる」

 「うんうん。とりあえず新刊のネタに使うわ」

 「オイちょっと待てぃッ!俺が右側はマジでやめろ」

 「え、カイ左側志望?抱けるの?」

 「待ってクロエ何か誤解しそうになってるよな!?俺は右側になるのが地雷なだけだって!」

 「ウワめんどくせー。オレ腐ってねーから分かんねーけど、とりあえずカイは自分がネタになるのは良いのか?」

 「いや俺も腐って無いし。腐ってんのはクーとクロエだっつの」

 「は?いや私は腐ってないんですけど?単純に見るジャンルに入ってるだけなんですけど?」

 「はは、クロエもめんどくせーじゃん」


 「なあ君たちさ、何で僕を差し置いて楽しそうな話してんだよ」

 「アッ、ごめんなさいノアセンパイペア分けありがとうございます〜」

 「クロエ、全然謝意を感じないからもう良い。で、ペア決まったから。文句は言うな」

 「「「「はーい」」」」

 「あら良いお返事ね〜。クーとカイ、モームとクロエと僕の分け方よ〜」

 「副寮長」

 「文句は言うなって言ったでしょカイ〜。クーとよく作戦会議しといてね〜」


 「カイ、……ドンマイwww」

 「笑うんじゃねえ陰キャ野郎が」

 「お前も陽キャに勝てねえだろうがよ激重セコム」

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