概要
幕末維新の動乱は、この国の信仰の形を変えていく
一八六七年早春、羽代藩主・朝永弘紀は、羽代で作られている茶葉と樟脳を海外との交易を見据えた商業農産物と位置づけて生産を奨励し、また銃火器の国内生産にも着手していた。秋生修之輔は馬廻り組頭になり、弘紀の護衛を常時任される立場になる。
一方で東海道のほぼ真中にある宿を領地内に有する羽代藩は江戸の幕府と京都を中心とする討幕派の双方の干渉を受けて、古刹竜景寺と神宮寺八幡宮の軋轢が顕在化し始めていた。そのような中、羽代藩に潜入し工作を行っていた浪士数名が城下で立て続けに何者かに殺される事件が起きる。弘紀と城下の剣道場主である寅丸の確執が次第に明かされていく、千鳥シリーズ第6作目!
一方で東海道のほぼ真中にある宿を領地内に有する羽代藩は江戸の幕府と京都を中心とする討幕派の双方の干渉を受けて、古刹竜景寺と神宮寺八幡宮の軋轢が顕在化し始めていた。そのような中、羽代藩に潜入し工作を行っていた浪士数名が城下で立て続けに何者かに殺される事件が起きる。弘紀と城下の剣道場主である寅丸の確執が次第に明かされていく、千鳥シリーズ第6作目!
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!幕末がお好きな方々へ。他とは違う視点から描かれた物語です。
※第4章第8話までを拝読してのレビューです
※最終話まで拝読したので、追記しました
幕末というと、新選組や坂本龍馬を題材にされた物語が多いかと思います。
こちらの作品は、藩主、更に言うと譜代大名という当時難しい立場に立たされた主と、彼を守り、彼のために動く人物の主従を中心に描かれたものとなっています。
茶などの産業への取り組みや民たちの不満。
攘夷を広めようとする者達と彼等の陰にいる者。
寺院の不穏な行動に加え、神道側でも暗躍する者が登場します。
既に薩摩や長州が動き出している中で、彼等がどう藩内を治め、次々と降りかかる問題に対処していくのか。
中途半端ではない歴史ものが読みたいとい…続きを読む