概要
神を創り、歴史を作り、国を造る。全てはただ一人の王のために――
中大兄皇子と中臣鎌足による古代律令制度への政治改革、大化の改新。乙巳の変前夜から近江大津宮遷都までを辿る古代飛鳥の物語。
――馬が足りない。兵が足りない。なにもかも、戦のためのものが全て足りない。
飛鳥の宮廷で中臣鎌子が受け取った葛城王の木簡にはただそれだけが書かれていた。唐と新羅の連合軍によって滅亡が目前に迫る百済。その百済からの援軍要請を満たすための数千騎が揃わない。百済が完全に滅亡すれば唐は一気に倭国に攻めてくるだろう。だがその唐の軍勢を迎え撃つだけの戦力を倭国は未だ備えていなかった。
古代に起きた国家存亡の危機がどのように回避されたのか、乙巳の変前夜から辿る古代飛鳥の都の物語。
*縦読み推奨です。
登場人物
中臣鎌子(なかとみ かまこ)……中臣鎌足。藤原氏の始祖。王族の祭祀を
――馬が足りない。兵が足りない。なにもかも、戦のためのものが全て足りない。
飛鳥の宮廷で中臣鎌子が受け取った葛城王の木簡にはただそれだけが書かれていた。唐と新羅の連合軍によって滅亡が目前に迫る百済。その百済からの援軍要請を満たすための数千騎が揃わない。百済が完全に滅亡すれば唐は一気に倭国に攻めてくるだろう。だがその唐の軍勢を迎え撃つだけの戦力を倭国は未だ備えていなかった。
古代に起きた国家存亡の危機がどのように回避されたのか、乙巳の変前夜から辿る古代飛鳥の都の物語。
*縦読み推奨です。
登場人物
中臣鎌子(なかとみ かまこ)……中臣鎌足。藤原氏の始祖。王族の祭祀を
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!君を連れてゆく華胥
作者がBL嗜好の方なので人によっては迂回かも知れないが、そんなことは忘れて、この教養ある素晴らしい文章世界に酔って欲しい逸品。
歴史に名高い、葛城王(中大兄皇子)と中臣鎌子(中臣鎌足、藤原鎌足)の物語。
大化の改新の、その事はじめ。
江戸時代に描かれた『乙巳の変』の画が有名だろうか。
この画、何故か舞台はどう見ても平安時代なのだが、当時の知識として【昔】とは、平安時代だったのだろう。
天皇の前で蘇我入鹿を斬り殺す。
先述の江戸時代の画では、刎ねられた入鹿の首が、ぽーんと飛んでいる。
下手人は別人説なども入り乱れていて真相は不明だ。
ともあれ、二人は時の権力者に対するクー…続きを読む