俺の子が欲しい。俺の遺伝子を持った子供が。
俺は朗。80の年になっている。
俺は今まで女性はできても結婚まで行かず…
ずっと独り身のままだ
それは良いんだが、このままでは寂しい。
自分の両親は海外で亡命した。
友人はみんな疎遠となり、亡くなった。
ペットを飼ったが、犬は愛らしい。
しかし人間の仲が欲しい。
このままでは俺はこのまま生きて
孤独死をするのだろう
そんなのは寂しい。せめて、誰かに看取られて逝きたい。
寂しい思いが募って涙が出る。
俺はこのままずっと孤独なのだろうか
その時だ
俺の後ろに素敵な女性が居た。
質素な服を着た、目がつぶらで大きく、いい感じに中背で癖のある髪の毛の女性。
20歳はしているだろう。
俺は思わず声をかけた。
朗「あの…!お嬢さん。こんにちは。」
ここは店の中である。
女性「はい…?」
こちらに見向いてくれた!
優しそうな感じの良さそうな女性な感じの声のトーンだ。
朗「あの… 急にお声がけをしてしまいました。申し訳ない。あまりにも素敵だったのでつい…。」
女性「いいんですよ。」
!? 許してくれた…。声色的にも、優しさがあった。
女性「こんにちは。いかが致しましたか?」
この女性もこの店の客人のようだ。
朗「あの…。俺、寂しくて。誰も話せる人がいなくて。」
女性「そうなのですか?では、これからものを買ったら一緒に外の椅子でお話をしましょうか?」
朗「いいんですか?!」
なんて素敵な提案なのだろう。俺はついノッてしまった。この女性は優しさの塊か…?何気に、心臓の鼓動がバクバクと鳴っていくのが分かった
買い物をして、女性と二人で椅子に座った
朗「あの……。お話をさせて下さい。」
女性「ええ。いいですよ。どうしたの?」
朗「俺、ずっと孤独のままなんです。昔は友人もいたり女性もいましたが、今はもうみんな……。親も死にましたし… このままではいずれ孤独死をするのではないかと思いますと不安で不安で… ほかのみんなは看取ってくれる子供や孫がいるのに。自分には居なくて。」
女性「なるほど。」
朗「はい。俺も子供が欲しかったです。」
女性「ふむふむ。」
朗「はい。あの…。恐縮なんですが」
ここで俺はつい、言ってしまった
あまりにも雰囲気が優しい女性に惹かれたためだ
朗「俺の子供を、妊娠して下さい!」
すると何ということだろうか
女性「いいですよ。」
この瞬間、私は頭の中が真っ白になり、言われた言葉の理解が追いつかなかった
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