地獄の王
早く会いたいものだ、地獄の王
私は今、飛んで参っている
あの王の元へ
強い強いとは言うが、どれほどまでに強いのか
景色はもはや、ちりのようにしか思えない
しばらく飛んでいると 見えてきた
目先に待っていたものが
城だ
地獄の王の城
ここなら私も入れる
私は城の目の前に立ち
王を呼ぶ
すると扉が開いた
兵士が開けた
私を睨んでいるのだろうか?
私は中に入る
すると王間までどこだろうかと何気に探りながら行くと
王間に着いた
目の前に王がいた
ずっと目視したくて仕方がなかった地獄の王
礼儀が正しそうだ
私「お初にお目にかかる。私はラッコ。貴方の栄光は耳にしている。」
王「ああ。貴方はどちらからかな。」
私「私は遠い地域の者だ。」
王「やはりか。ようこそ。我が城へ。私に何かありそうだが、何用だ?」
私「王よ、私は貴方と勝負がしたい。」
王「これはまた、急に。」
すると王は素早く私の目の前に迫ってきて
私の身体を拳で飛ばした
飛んで行く私の身体
城を出た
どこだか分からない所へ着地をした
あの一発
実は とんでもないくらいの強さだったのだ
あの王はただ者ではない
それは拳で分かった
しばらくは戦いを放棄しておこう
王「そういう感じだからいつまでもその程度なんだぜ。」
?!
いつの間にか
王が後ろにいた
その時点で何かしらの恐怖を私は感じた
王「誰かに勝ってみせようという心意志でいたままではいつまでも力が引き出せないぞ」
図星を突かれた
私「では、どうしたらいいのだ」
王「どうもしなくていい。貴方は貴方のままでいなさい。」
私「そうすると何もできないではないか」
王「それでいいのだ。敵意を張ろうとしている時点で良くない。学べ。それに」
私「それに?」
すると王はみるみると姿を変えていった
それは恐ろしい巨大な姿だった
王「それに、貴方は相手を選ぶべきだった」
その時、私は確信をした
私の一生はここで終わるのだと
そうして振り下ろされた爪は私の腸を引き裂いた
終わり
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