コーヒー専門店エスユー 「強がり」2

何でこうもころころ変わるんだろ、この店員の服装。

しかもよく見ると、店内の店員の人数はこの店員一人だけのようだ


生田「どうも。いただきます。」

店員「どうぞごゆっくり。」


この気になっていたミックスコーラとやらを飲む。

美味っ。まじでコーラみたいな味なんだが、その中にコーヒーの苦味も入っていて、絶妙なハーモニーだ。どうやって作ったんだこれ……? ……?

コーヒーでこういうのがあり得るのか…

パンケーキも美味い。普通に。コーヒーとよく合う。

お陰でシャキンと目が覚めたわ


生田(そろそろお会計するかなー。)

店員「そもそも、席に呼び鈴が付いているのを知ってたかな?」


うわっ!!

店員が突然俺の横に!

びっくりした

いつの間に? ?

というか、何も言ってないのにどうして俺が呼ぼうとしてるの分かったのか何なのか


生田「何ですか、急に?」

店員「お会計でしょう。今計算したよ。----円だ。」

生田「何で何も言ってないのに分かるんですか」

店員「・・・・・・・・・。」


俺は会計でお金を出した

すると店員は得体の知れない着ぐるみの表情で俺を見送る。

店を出ると、また店に入った

? ?

どういうことだ?

また店を出る、するとまた店に入った

すると店員がこちらに来る


店員「おや、帰らないのかい?」

生田「帰れません…!なんか、どうなってんすか?」

店員「なら、ゆっくりしていくといい。また。」

生田「何か、何回店の外に出ても出ても…」

店員「それは君の本能そのものだよ。帰りたく無いんだな?眠いんだろ。」


その瞬間、俺は何かを悟った。

俺は、眠いのを我慢して強がっていい俺を見せてやろうと、眠気に負けんと

そう思っていたのに 無意味な気がしてきた なんで俺はこういうことしてんだろ

眠い。眠い、眠い………

すると俺の意識は段々と途切れていく感じに苛まれた

店内だけど、寝てしまいそうだ

いや待てよ、俺の身体 何だこれ

全身毛むくじゃらじゃん 

何か、豹柄のような これなら俺、今ここで眠れるかなあ〜。

にしてもこの店員、何か安らぐなあ〜。

俺は夢の世界に意識を手放した


店員「・・・・・この客は、人間では無い。脳内の実験をされていた虎だ。しかも妖術に掛かっている。 術で性格を眠気に負けん気に変えられている。 人の言葉を話していたように見えていたよね。 名前も人の名前を。 仕事内容も。 それら全ては、閻魔大王が鏡で見せていたこの虎の思考回路だ。実験は成功したようだ。人間と同じ知性を持っている。」


店員はニヤリと口角を上げた


END

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