ナイスシュート

ナイスシュート!

バスケットボールをゴールの中に入れる

うちのチームが勝ったな

試合は終了し、みんなが集まる

「おつかれさまです!」

今回の試合の結果は……

やっぱり!うちの勝ちだ!

今回も勝ちは握り取った。次の試合もこうして勝ち取ろう。みんな、頑張ろう。

みんなの意気が合った。

これから次の試合だ。休憩が終わる

そして次の試合の敵のメンバーを見て驚いた


……鳥じゃないか。

鳥だよ。鳥。全員、鳥!

自分たちは首を傾げるしかなかった

ふざけているのか?


「では、試合、はじめ!」


掛け声と共に試合が始まる。

勝ったも当然では………?

ボールが上に投げられる

そしてそれを自分が下に落としてゲームスタート


トンッ


「ピイイィィィィ!」


鳥が突然、奇声を上げた

同時に、鳥が嘴でボールを突いてこちらのゴールにまでボールを投げた

そしてそのままゴールの中に入り、点数を取られた

何だこの鳥達は

今はそれよりも、勝つことが優先だ

勝負だ、鳥。

そして自分達は鳥達と戦う。

鳥が来た

鳥にはボールを渡さない

というか、あいつらはそもぞボールをバウンドしていなくて、常に嘴でボールを突いてもっていってるような感じだ

つまり、ボールを触られたらアウトなんだろうな

そうならないように

バウンドさせると同時に、鳥を潰す

ずるいしなあ

そうして自分達はボールを鳥達のゴールに入れまくって

こちらの勝ちだ

試合は終わりを告げる


勝利は俺たちのチームだった

だが、違和感はある。

何だこの鳥達は

何気に審判に聞こう


「なあ審判。何なんだよ、あの鳥達は。何で鳥が試合に?」

審判「何言ってるんだよ。それを言うならどうしてお前達だって蜚蠊(ゴキブリ)なんだよ」

「え?」


何を言っているんだこの審判は

俺達が、ゴキブリ?

俺はマサキという、立派な人間のオスなんだが?

そう思い、施設の中の窓で俺の姿を確認してみる。


……………何だこれは


その目の前にあった俺の姿は

ゴキブリだった

しかも、チームのみんなも確認の為に来たら、みんなもゴキブリだった

どう……いう………こと……だ…………

どうして……

その時、俺は後ろから誰かに掴まれた

そして、眠らされた

その時「ゆっくり眠ると良い。」と言われた


「……………彼らの人間の記憶は消させておく。実験はどうやら成功したようだ。」

「蜚蠊に人間の記憶を移す実験は、成功のようですね。」

「あぁ。こいつら、完全に自分は人間だと思い込んでいる。」

「元の記憶となった人間は、既に亡くなられた人々の記憶なんですよね。」

「そうだ。更に生きながらえる為に、この様に小動物に記憶を移転させた。それもまた、尊いだろう?」

「ええ。蜚蠊も素敵です。美しいです。」

「このように、生き物達に、人の記憶を与え、生前に励んでいたスポーツをさせるというのもなかなかに興味深いことが見られるな。」

「審判は普通の人間なのですよね。たまにチームに人間達が混ざるのも、実験のため。面白いですね。必ず負ける様に試合をするという。」

「彼らの反応が気になるんだ。」

「流石です。エスユーさん。」


END

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