コーヒー専門店エスユー 6 アキナ 2

アキナはぼんやりとしていた

店員さんに店の奥へ連れて行かれた自分

やはり、あの店員さんは私は見知っていた存在だったのだ

あの店員さんがお店から出て裏へ回っていた時に

私はあの全身防備服の店員さんが謎に思えて気になってついて行ったのだ

何をしているのだろう?と

すると偶然にも、あの店員さんが服を脱いでいて

顔立ちや体格が見えたのだ

何てとんでもなく良い顔立ちなんだろう

私は店員さんの顔立ちにうっとりしていた

ただそれだけで、何も考えられなかった

すると店員さんはそれで休憩をしているようだった

そして再び服を着て、店へ戻る

私はこの光景を見ていたんだ

それでお店に入って店員さんの顔をまた見ようとしただけなんだけど

だって、覚えていなかったから。何故か店員さんの顔を。記憶喪失みたいな感じ。

これが不思議なのよね

そしたら何か私、店員さんに連れて行かれて

部屋の中に入れさせられた

そこは物騒な部屋だった。まるで拷問部屋のようだった。

店員さんの正体を知ってしまっている私をリンチするつもりかと思ったのだが

そうではなかった

天井から何かが降りてきて、それが私を攫った

「私も仕事が終わり次第、そちらへ向かう」と店員さんが言っていたようだった

私は何となく、心のどこかで気持ちが安心していた

私は、安全なのではと

そして私が攫われて行った先がここだ

牢屋。

今ここで私は自分の見つめ直しをしている

あの店員さんが、私に教育を教えてくれる

私はどうやらこの先ずっと、ここにいていいらしいんだ

店員さんが、全てやってくれると

それはいいとして

ここの牢屋ってそもそも

空気感がおかしいような

牢屋なのに私にはよくしてもらってるし

本当は牢屋ではないのでは?と思ったり

あ、そろそろ教えの時間だ

店員さんがきた


店員「おはよう。では君に教えをする。」

そして店員さんは私に語りかける

店員「アキナ。私は、何者だ?」

私「ハラダ マサキさん。」

店員「そうだ。私の顔は?」

私「目がつりあがっていて、口は横幅があって、鼻はお団子のようで」

店員「いいね。正解だ。では、これで終わりだよ。」


相変わらず、短い教え

店員さんは「またね」と戻って行った

私は終わったのでまた寝ることにした

ここの牢屋は居心地がいい


一方、店員

店員(あの子への洗脳が完了してきている。しかし疑問だ。どこで俺の顔を知ったんだ。俺の顔は訳ありで見てもその記憶が消されるようになっているが、気をつけなければいけない。元々はあの部屋で殺すつもりだったが...................)

(丸々と肥えてからでも構わない。もう少しだけ、待っていろよ。アキナ。それまでに、もう少しだけあれこれしてやる。よく自分はこのままでは駄目だと、俺に請いてくる学生時代に分からなかったテストの問題も、教えてやるからな。その勉強熱心なところ、偉いぞ。)

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