穴掘り

ザックザック

土を掘っている

早く出てこいよ、金の袋。

僕は今、この熊本県の山の中の土を掘っている。この中に金色の、宝物が入っている袋があると言われているんだ。

それがここ。ここの場所なんだ。座標からしても、ここだ。

そして永遠に掘り続けること、6時間くらいだ。辺りはすっかり暗くなってしまっている

しばらく掘り続ける

すると掘るものが何かに当たった

コンッ

この感覚何だ?どうも、金の袋では無いような感じだ

よく見てみると…

何だこれ?!何やら胴状のモノが現れた。そして横に長い。袋じゃねえな

しかしここで合っている筈だし、これが何なのか何気に気になったので掘って見てみた

するとそれは、扉だった。


何だこれ………


扉はノブ式だ。入れるだろうか?試しに手をかけてみる

捻ると回った

開いた!


えっ えっ

何だか心臓がバクバクするぞ

何でそもそもここは、土の中に埋まっていたんだ?

酸素が行き届かないのでは…?つまり、死んでるんじゃね?

いや、自分でも何を言っているのか分からないが

そうこう考えているうちに扉は開いた


中は………………

おいおいおいおいおいまじかよ


目の前に死体があった

しかも、鮮血の流れた

死体は案の定だったが、鮮血は……

ヤバイ

そう確信した僕は踵を返そうとしたが、それはできなかった

後ろから何者かに掴まれた


「駄目だ。見てしまった以上は返せないな。」


不気味だが美声の男性の低い声。

俺の意識は掴まれて、首を絞められ続けると、途絶えた


「殺しはしない」

そう言われたような気が最後にした

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