概要
念願の海を得たグンマは調子に乗って国立水族館を建設。
このミステリーは国立水族館のペンギン担当飼育員壮介が密室殺人事件に挑むお話、かもしれない。
ワトソン役は芸大生の相内さん。
現代数学がからんだ難事件、君はついてこられるかな。
久保田壮介:国立水族館のペンギン担当飼育員。
相内沙莉:芸大生。
ペンスケ:エンペラーペンギン
2021年8月21日完結
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!斬新な世界と異様な事件
日本から独立したグンマというキャッチーな世界設定。そして読み手を惹きつける軽快な文体に、冒頭から楽しませていただきました。
主人公・壮介はグンマの国立水族館でペンギンの世話をしており、そこでペンギンのスケッチを描きにきたヒロイン・相内さんと出会うところから、この物語は始まります。
壮介と相内さんとの間のラブコメ的な要素や、おしゃべりができるエンペラーペンギン・ペンスケというファンタジーな要素も本作の大きな魅力ですが、本作のカテゴリはあくまでミステリーです。
独特な世界の中で、水族館やクラゲを飼育している主人公の自宅、また相内さんの通う芸術大学など、場面が目まぐるしく変わり、どこで事件が起きる…続きを読む - ★★★ Excellent!!!事件の行方と恋の行方。その結末は、ペンギンだけが知っている?
ごく普通の水族館職員である壮介。普通でないことといえば、本作が東日本がグンマを首都として独立したという世界観であること。それと、壮介の担当するエンペラーペンギンのペンスケが、人語を解するということくらいでしょうか。
というわけで、多少変わった設定や存在もありますが、だからといって壮大な冒険ファンタジーが幕を開けるわけではありません。そもそも本作のジャンルはミステリー。ミステリーたるもの、多少のファンタジーはあっても、何でもありになりすぎてはいけません。
ある日、水族館を訪ねてきた一人の芸大生、相内さん。壮介は、彼女の制作に協力することになるのですが、彼女の通う大学で事件発生。一介の水族館…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ペンギン飼育員が挑む、恋愛から始まるミステリー。
グンマが日本から独立した架空の世界を舞台に描かれるミステリー。
水族館で働く青年壮介は、喋ることができるペンギン、ペンスケのお世話をする毎日を送っていた。
そんな彼の前に現れたのが、芸大生の女の子、相内さん。何度も水族館に通う彼女とだんだんと親しくなっていって、時にペンスケに冷やかされながら仲を深めていく壮介。
時に拗ねたような、時に意地悪するような相内さんとの会話が可愛くて、読んでいて何度もキュンとさせられました。
アンタら、早くゴールインしてしまえ!
しかし、わすれてはいけないのが、本作はミステリーであること。
ある日相内さんの通う学校で密室殺人かもしれない事件が起こり、何故か壮介が…続きを読む