第2話 契約者
また体を
「困ります」
「こっちの
俺は観察して思う。さっき俺の中から出て来た事を聞くと縦にふりふりしてるし悪寒がする。
そんなわけ無い。
ないけど目を
「お”え」
俺は「落ち着きましたか?」と看病され考える。既に、なんで
「うぷっ」
耐えながら「傷付きます」と頭に響く。浮遊力が下がって
「なんかゴメン…でも」
元気に「分かってくれたのですね!」と飛び込んでくるが
「何で嫌なのですか?」
「大いに嫌だろ。一応言っとくけど、俺の血とか臓器美味しくないからな」
「あの、僕を何だと思ってるんですか」
「新手の寄生虫」
「は?」
空気を
どういう心境か分からないが、また催しそうになるし「いえ…見た目が恐ろしいので寄生虫じゃなかろうがお断りします」と、
「恐ろしいって。仰いまして?」
「うん」
「え嘘本当に…僕が…もう! 照れますよ!」
更に増しながら意味不明と、言い掛ける時。
つぅーと。
不自然な風に硬直した。
誰?
しかし探っても人一人いない。
片やぴょこんと跳ねるその、水面の様に頭上の空気に触れたかの現象から黒光りの生物は地に液状となった。
水面の様に揺れる空気から煙が降り
「
下方を仰ぐ風で足首が映る、煙が薄まると
「ッ⁉︎」
「やけに凝っていらっしゃいますね、興醒めしました」
少女は手を振い空気を揺らす、煙が充満しあの生物に戻っていた節目に「ふう」と繋げて喋る。
「大袈裟に褒めても僕は…あの、何を驚いて?」
顔前でぴょんと跳ねる。
「何がしたいの…」
「ですから戻りたいんですってば!」
壁へぶつかっていた
俺は「精霊と十七時間って分かったから」と言い聞かす。
周囲の災害や空気を使わす現象、喪失感が歯止めをかけられる内に。
「痛いんですが、やっと理解してくれましたか!」
「…。え、うん名前は精霊何だっけ?」
「その、精霊は名前でなく。いえ、伝われれば結構です」
「うん(さっぱりわからん)……名前って?」
「ええ、名は。シイナと呼んで頂ければ?」
「シイナ。分かった……何で俺の中にいたの?」
「契約を交わされたから、です。異界の書の事項に記載されていなかったですか?」
──全然見てねえ。
「あ、あははは! 見て、なかった。ゴメン…もう一度。分かりやすい説明でお願い!」
「…異界の書と契約成され、封じられていた僕が解放されました」
「…。生まれたんじゃなく封印されてたの?」
──小難しいが不思議とそこは気になった。
「生まれましたし封印されてましたが、精霊として…‼︎」
びくんと、もぞもぞと俺を軸に回り「で、ですよ? シオン様とは仮契約ですから、そろそろ戻らせて
「嫌だ。覚悟の種類が違うっていうか、体に入れるのは。でも消滅されるのは気が引けるから他あ゙あ゙」
相談中手先を弾かれ体へ擦り抜けた。
「おい出てこい‼︎」
………出て来いと
「機会っていつだよ返事してくれよ!」
シイナの反応がない。
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