第46話 誠実性
思えば実感なかったが、ここの人々とは明らかな異彩を感じ「興味無いよ」と応えたら報告はついでにと紅いものを差し出して「青い装飾をミグサ様に贈りました」との事。
青い装飾とは玄関に置いてきた俺の
それはシイナとの出会いを遡っても名乗った覚えがなければ、本人も消滅すると必死だったし戦闘能力については未知数。
黒魔術界に潜入し俺の情報を得て、アルタイルの戦力として魔力の回復が目的かと思う反面、本に封印されていた辻褄が合わない。
行動範囲が不明で黒魔術界に潜入していない方がしっくりくるのに何で
しかし「魔力の補助は幾つかの方法で可能です、これは見越すに値しない結末です。ただ」と、シイナは「復帰した意識で、メイミア様と不仲にしていた事情は困惑しました」と、「僕の低下が原因だと、二種の能力に…いえ。気付けなかったと後悔しました」と応え、俺は「後悔させる程、知ってるって事か…」と眩む頭を抱える。
青い魔力が湧いてくる実感や「それを僕が言うのは烏滸がましく、最も僕が元凶です。ですから此れから迎える御自身を蔑ろにしては悲しみます」と聞こえ頭にこう浮かぶ。
──不明。
求める意味は喪失し、身勝手に湧き出す黒い魔力が、淀みの光景に変貌する。
「意味が分からない…お前は何をしようとして俺の所に来たんだ」
「分からなくていいんです、こうして会えたのがただ嬉しかったから」
俺はその応えに過去を巡らせ「だから会頭もメイミアもシイナも言ってる事メチャクチャだよ」と気が狂う。
片や「環境を変え、善から遠ざけたい、僕の意思は以前の様にあって欲しい。そんな満身創痍なあなたを」と聞けば再び。
──不明。
俺は海に沈む。
底に着き、光輝な紋様が鎖のように全身を刻み出す。
そうか。
目に幾何学紋様が刻まれた、力が宿る感覚で宵闇が写る。
どうやら俺はずっと魔力に飲まれていたらしい。
そんな現実に絶望した。
居場所は見つからず、何をしようとも、叶いやしない結果を直視した様に。
でも象徴がミグサに渡り、翔は魔力を扱えるまでに至った。
そしてレナにできなかった事を教わってくれて。
救われた。
そして自我がなくなっていく。
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