第11話 右顧左眄

「はあ」と聞き入ると弾む声に紡がれる。


「だって変でしょ? 勇者侵攻窮地の中何処の誰かも知らない少年に護衛を任せるって」


愛嬌を振るメイミア。

その頃には話の内容が離れていき、視界を奪われていった。

目の前に居るのは一見少女の印象を感じる無垢な面影と、大人びた風貌がこの華麗な部屋ごと深々とした装飾に変えてしまう。

少女と大人、メイミアを見ているとそれらが重なり合って混乱するし、まるで魍魎もうりょう

俺は改めてそう感じると鼓動が早まっていく。

現に場所の特定といい事情も漏洩してる。

今更ながら警戒していった。


「変だけど…それが先生と何の関係があるのさ?」


そう聞いた。

正直意味が分からなかったが、それが一気に本質に近づいた気持ちへ変わる。

言い換えると自分で口にした直後、ハッとして感情に触れる感覚。

まるで穴埋めの問いに光が走る様だった。

何より光が思考を研ぎ澄ますかの様に。

俺は今気付いたこの感覚と疑問を即座に照らし合わせた。

記憶に新しい食事会から。

思えばメイミアの言う勇者侵攻の窮地に俺が抜粋された形になっていた気はしたが、食事会で集まった魔物の総勢にさっきまで気を張り詰めていた事に。

これだけの組織に発展させるのは気の遠くなる労力が掛かっているはずだし、長い歴史があるんだと思う。

そんな大切な組織の危機に見ず知らずの少年に護衛を任せるという決断は、変。

そしてこの変の意味合いが変わった。

何より最初からこれを不審に思っていた、とはならなかったのは。流れというのか強引に護衛にさせようとする意志的な何かに引っ掛かって、視野が狭まっていた。

よくよく考えればこの地で俺を知るものはいない。

言及すれば宿屋の外で馭者に出会した時点で現在を見失っていたんだと気付ける。

何故ならばあの時、敵の視察をしてしまった。

それは俺にとって記憶が招いた盲点だったと、着眼する間にメイミアが「ふふーん」と笑顔を見せつけた。


「でしょ。この続きはまた今度! またね──」


言われ視野から外れる姿が消失する。

時が過ぎ去る部屋にノックが掛かった。


「おはようございます」


使用人が部屋に訪れて、あっという間の起床時刻になっていた。

俺はカーテンを開ける使用人がほこりたたきを使い、掃除を務めている所に向かっていった。


「あの俺って何すれば?」


「はい、基本的に体調管理を気遣って下さい」


コクっと頭を下げる謙虚な姿勢に、俺は放心した。

寝てもいなければ頭を使って疲れていたし、気負いする心配が消える。

しかし悶々とする葛藤は肥大した。


「体調管理…それだけですか?」


言って朦朧としていても心が前に出ていた。

だって一夜が過ぎて悩み込んだ矢先に、そんな呆気ない指示に満足できる訳なく。


「あっ…いや…」


俺はそう出掛かって戸惑った。

前に出ていた心が直ぐに、使用人のうつろな目に混濁した。

自分なりに何かできる事をさせて欲しいという言葉の準備をしていたのに、朦朧として忘れ、この非常事態に言った無神経さに気付いて言葉が浮かばない。

永遠かの静寂が続いた。

気付けば使用人の靴先も胸も顔もこちらに直っている。

お腹を抱える手に力を入れて、やんわりの笑顔で口が開かれる。


「勇者がいつ来るやも分かりませんので、お声掛けに迅速じんそくに対応出来るよう心がけて頂きたいのです…どうか宜しくお願い致します」


お辞儀をされながら「はい」としか言えなかった俺は、掃除の時間まで後悔した。


◇◇◇


白いカーテンを通す日差しが部屋を明るくする。

壁や家具も何もかも輝いて見える俺は掃除の偉大さを知った。

それから好奇心に満ちて机の中を開けたり、部屋を周ったり、今はお茶を淹れて、先程の使用人がお菓子を用意してくれた袋を破いていた。


「いただきまーす!」


言っても使用人に伝わるはずないけれど、シンとした部屋には丁度いい。

こうやって一人の時間を満喫し甘いお菓子が口に広がる。

お茶で流した後にまた甘味を欲し、またお茶をすする。

そしてふと、水面に写る顔がこぢんまりしていると物語っていた。


「何か、違う…」


心から無意識に零れる様だった。

思えばここに来てワクワクする体験がない。

けど非常に新鮮で満喫してる。

なのにここで言う違うのは、命にしがみ何かを忘れている顔が写っていた。

それにこれも心の底から先程の使用人に申し訳ないが。


「退屈だ…」


お菓子も、お茶も、食べられるのは恵まれているし死に掛ける不運はお呼びじゃない。

ただこの延長線を未来で過ごしているとなると不安が過ぎる。


「ああ…」


頭に森の背景が過ぎった。

俺が歩くと足元に遺体が、ある。

俺はその描写に歯冠を噛み潰し、情緒がブッ飛ぶ。

違う、違う。


「…何から、始めようか?」


青い魔力が余波の様に流れ、自分に言い聞かせる。


「そうだ」


部屋に焦った声が響く。

せっかく魔力を蓄えたのだから一先ず運動しようか?


「よし…」


俺は立ち上がった。

その瞬間使用人の言葉が浮かぶ。

お声掛けに迅速で対応出来るよう心掛けて頂きたい、と。

外にいたら迅速な連絡が出来なくて困らせてしまうかもしれない。

でもここで運動しようにも狭過ぎる。

かと言って普段なら絶対に運動しないと、負の感情が行き来していたら警報音が鳴り出した。


「来たか勇者」


思い立った瞬間に部屋から飛び出す。

すると隣で雑巾掛けしている使用人を発見した。


「この警報は勇者ですか? シンクさんはどこですか? スグに行きましょう」


やる気で打破する。そういう志しで聞くと。

長い廊下を覗かせてから清々しい赴きで応えられる。


「これは侵入者の第一発令ですね、名もない冒険者でも迷い込んだのではないでしょうか」


「…あ、そうですか。お騒がせしました」


そんなどうでもいい事に掃除を中断する使用人は「いえ」と、部屋に戻る間も朗らかに見送っていた。


「はあ…」


テーブルに突っ伏す。

そして思う存分に空回りした。

魔王の危機に喜んでしまうわ、ぬか喜びもいい所って位に反省していたらまた警報音が鳴り出す。

結構乗り込んでくるらしい。

そう思い過ごしていると爆発音がこの部屋一帯に伝い、思わず部屋の扉を開けていった。

見てみると先程の使用人が不信に奥を覗かせている所に、一応聞いてみることにした。


「あの…凄い音が聴こえるんですが、名もない冒険者ってこんなに強力なんですか?」


聞きながら殺気だった魔力が廊下に流れて来る。

えぐい魔力量だった。

というかこれで名もない冒険者なら普通逃げません?

魔術学校の一位二位を争う天才みたいな人に感じるし、それくらい名残りが──ある。


「確かに妙ですね…。私どもが特筆した勇者なら本警報が鳴る筈ですが」


聞きながら使用人と不審に奥の廊下へ視線がいく。

俺らをなだらかに吹き抜けて来る魔力に、潰されるような体感を覚えるし、床が揺れ出すこの場から思い立って震源地に向かう事にした。


「少し、ここを離れま、す…?」


俺は使用人に伝えた。

しかし軽い腕力が俺の歩みに歯止めを掛ける。

同時に死に物狂いの声が掛かった。


「私如き低級が貴方様の腕を掴んだ事、御無礼をお許し下さい。私は魔王直々に仰せつかった使命があります、貴方様から目を離さぬよう…!」


潤んでいる表情に、天井の瓦礫がれきが降ってくる。

栗色の髪が吹かれ、体の半分は影に飲まれ、鉄板が俺ら目掛けて落下している事に。


「危ない!」


使用人に引き込まれる俺を更に覆いかばう。

俺は必死な素顔をさらし出す使用人に、透き通る魔力に触れながら応えていった。


「逃げる訳じゃないから、友達に会いに行ってくるだけです」


思わずベールで守っていた使用人に伝えて、白い残滓が舞っている場から廊下を走っていく。

 燃える奥、見渡す限りに残骸ざんがいが広がり、多大な飛沫が舞い出す震源地に佇まった。

荒々しい魔力が漂っている明らかな発現、紅い余波が何重にも帯びている姿。

何十もの魔物の倒れている光景がひと吹きの風であらわになった。


「久しぶり?」


おびただしい粉塵の中、灰がかった背丈が見えてくる。眉間にしわを寄せている表情で、余波が消える。


「よう…何やってるかと思えば、魔王軍になったから帰れませんだって?」


言われ、上からものを見るミグサだと認識した。

と同時に後ろの髪を掻き分けながら少々困った。


「帰れないつうか…とりあえず魔王城破壊するの辞めて欲しいんだけど」


「…正気か? 魔王城だぞ。木っ端微塵にして何が悪いってんだ」


紅い魔力が魔王城を支配する勢いで、あごを逸らすミグサ。

また、肩幅に上げる手から魔力が放たれ外壁に穴が空く。

その標高のある魔王城を、過激な音を鳴らし破壊する言動により一人の魔物が現れてしまう。


「何だこの様は…っとシオン。昨日は凄かったぜ、って話してる場合でもないか。どいでくれ」


粉塵の舞う廊下の奥を伺うと大岩の影がある。

こちらに近付いてくるその影は粉塵を払い、昨日と別人の形相のアメジストが居合わせる。


「アメジスト。ここは任せてくれない? ちょっと迷子みたいでさ…」


俺は笑い混じりに応えていったが、直ぐに言葉が途絶える。

それは何十もの魔物の倒れている光景がそうさせた。

アメジストからすると倒れているのは家族なんだと思い馳せると報いるべき敵は明らかで、今考えると俺が推薦された時に魔物達が暴れたのが至極必然だと思う。

同じ位にあの眼差しが期待だったと思うと偉くバカバカしく感じる。

現にアメジストの頭上に魔法陣を発現させるミグサが魔術を放ち、雷が直撃するアメジストは笑っていた。


「よっわ」


アメジストがそう言ってあざ笑う。

が、俺はミグサの全力を知らなければ立場上アメジストが味方になる。

アメジストの反応を伺うに優勢かもしれないが、この目に映る対戦が憂鬱に思えて仕方がなかった。


「へえ…喋る石って実在するんだな…飾られていれば壊れずに済むものを」


気だるそうにも、怒りに満ちた目でミグサが言うと辺り一帯は血色へ染まり、魔力が空気中を飽和している。

しかし、何処か余裕がある様子のアメジストが赤く光らせた目で笑う。


「礼儀知らずに無用心だ、悪さをしてどうなるか分からせてやらないと」


言ってアメジストの瞳に幾何学的な紋様が刻まれる。

そして互いが歩み出し間合いを縮める戦局と化す。


「ダチを邪道に引き摺り込むお前らを倒せば正気に戻るかもしれないしな」


「そいつは諦めろ、なんたって魔王のお墨付きだ」


歩幅が早まり二人が加速する。

途端に魔王城が悲鳴を上げるかの床や壁、天井の物音を熱で膨張させる。

その時だった。

ミグサの体から紅い放電が流れ出す。魔法陣のないこの魔術があの時よりもずっと進んだ黒い方角の発現が目視できる。

対してアメジストは喜悦な顔を持って走り続け、岩の拳に空気の振動が発生してる?

俺はそれら力が何を意味しているのか、確認のしようがない戦局でアメジストが、ミグサが、互いに拳を打つける一瞬に口が動いていた。


「ヤメろ」


岩の拳が鈍い重音を、紅い放電は瞬間的な高音を、それぞれが魔王城を響かせる。

二人の力はベールに当たり、残滓が溢れている廊下の奥で、一人の影が琥珀色の剣を光らせた。


「下がれ」


呆然とするアメジストが速やかに奥の影へ姿を消す。更に威厳の念が伝わる声がこちらに続いた。


「向こうは任せるが良いか?」


「はい」


言ってこの場から魔王城の外へ出て行った。


◇◇◇


大森林の霧掛かった景色が見渡せる標高の中、きっと意識を失った道を進んでいた。

正確には徒歩でミグサの歩幅に付いていき話し掛けていった。


「そういえば久しぶり…でもなかったわ…。ここにはどうやって?」


「メイミアに…」


「…そうか」


思わず歩く速度が低迷しミグサの背が遠くなる。

ほんの一瞬の距離感は埋められそうにないが、重たい空気に歩みは止まらなかった。

ただ眺める様に後ろ姿に付いて行くと、白い羽が視界を横切っていった。


「やっほー!」


横で聞き慣れた声が上がった。

するとトントンと間に入る姿勢は項垂れ気味に、


「山が無かったのと…何処に向かってるの?」


前屈みになるメイミアに「確かに」と歩みを止めた。


「戻らないと」


俺は二人を後ろにし道なりの魔王城へ歩く。

この些細な仕草がアルタイルの住人でないと痛感した去り際だった。


「待て」


俺は止まった。

同時に二人の魔力が掠れていく。


「この世で一番嫌いなものは悪だ。関わる人全ての人生を不幸にするんだ、どうか忘れないで欲しい」


背中に感じる二人の気配が消失した。

二種類の魔力も迸っていった。

俺は緊張が緩んだからか、地に腰が吸い込まれていった。

そうか。疲れているんだ。

こう心に言い聞かせたものの、とうとう視界が潤んで嫌気が差す頃だった。


「シオン殿、心中察するが怪しい空だ。雨に打たれては風邪を引くやも知れぬ」


シュタラさんが程なく現れる。

何気に指摘された空を見上げ、暗雲に映る魔王城に俺の心はどうでもよくなっていった。


「何故俺が魔王の護衛に選ばれたんですか」


「俺からは何も…ただ。魔王はある生徒だと仰っていた、それが何を意味するのかはサッパリだが」


「生徒には教師がいます。その教師がもし、シンクさんの信頼できる方だとしても。それを受け継いでいるとは限りません」


シュタラさんは口を開けず沈黙した。

あるのは困っている様子だ。

なのに今日で何度目かの後悔を繰り返す俺は不思議と居心地がいい。

それもシュタラさんが強いからなのか、器の偉大さに感服まで覚える。

清々しい気分だった。

それもこれも遠目に映る存在が求めの在りかの様に聴こえてくるまでは。


「これは、ある少年を見つけた勇者の話です」


魔王がこの場に現れるや否や、穏やかに語り出した。


「魔力を宿した少年がいる、その噂の本人は並外れた身体能力で物取りに精を出していました」


俺は急な話しに首を傾げた。

しかし魔王がこちらに近付いていたため、誰に話しているかは明白だった。

そして話が進んだ。


「周囲の者には見惚れてしまう外見、技術をこう呼んでいる──豚に真珠と。この情報を捉えた魔術学校は逆手に取り、豪華な食べ物を並べた屋台に魔術師が構える。日差しの強い日だった。それは突然放出した様に魔力を感知した視界には、澄んだ青髪を靡かせてりんごを頬張ほおばる、爛々らんらんとした美貌だった」


それを語る声が先生に変わる、思い浮かぶ描写と重なった。

歳は?

十二。

親は?

いない。

この戦術をどう身に付けた?

知らない。

話を戻す。何故盗んだ?

美味そうだった。

嘘付くな。食い扶持はあるだろう? 何故。故意的に。盗む?

口説いよ。 

行くな。

触んなよ。

正直に生きるのがそんなに怖いか?

何? 俺に興味あんのおっさん?

ああ。

そんなに聞きたいんだ。

教えてくれ。

じゃ──


◆死ねよ◆


「あんなにも愉しかった日はなかった。それも魔術師三名を相手に大暴れした少年だ。俺以外の魔術師は少年共々大地に眠った。そして俺は少年を白魔術界に連れ帰った。その少年の未来に期待を込め、俺が推薦した魔術学校の戦闘を軸とする最難関試験を受けさせた結果。魔術師の称号を得る。前代未聞の最年少だった。何よりこの時、自分と似ているこの子を目にした日から陽の世界に己で導きたかったのだと。手紙で何度も読みましたよ」


魔王が嬉しそうに言った。

最も俺の過去の何がいいのか知らないが、気付けば雨粒に打たれ、あの時と暗転した天候に薄ら寒く応えていた。


「ヒビキ先生も予想が外れると思って無かっただろうね。あんな日差しも容易く変えられたんだから」


うんざりした。

思い出したくもなければ殺意が満ちてくる。

まるで今までの行いが至る所まで付き纏い、挙句の果ては見知らぬ地に来てもこうやって思い出させられる。

御免だ。

この延長線と一生向き合うのは、暗い泥の中で死を待つ様なものだ。

なら俺に残された手段はもう悪魔を倒す以外に選択肢が…ない。

違う…この地に来てまで背いていたんだと気付いたら、可笑しくて、笑えてくる。


「手紙には…続きが…」


一瞬。魔王は足元を戸惑わせ、シュタラさんが剣を構える時、豪雨に変わる雨音に声すらも届かない。

だが霞んで映る動かす口も、濡れた胸に手を当てる姿も、悲痛な目も、何もかもが寄って来るから。


「自分の駄目さ加減を晒していたって分かった。もうそれでいい、だから」


魔力を放出した。

視界は網状に歪み、全身を覆う七色が拡大し頭上を越え雲を貫く。


「…知ってた分、今更だろうけど」


〝悪人なら説得より支配するべきだった〟


「それでも、その方は誇らしく語っていました」


掌に絢爛けんらんの飛沫が舞っていると目眩頭痛を発症していた。

加えて平衡感覚が無い。

魔力を消費した体の負担がここまで大きいのが変だと、考えるのも億劫で魔王は目の前に立っていた。


「俺の…何を…知って…」


「知りたいんです、ずっと読んでいた事が」


虚ろいだ瞳から微かに強張って、促される。


「その力でこんなに青い、手紙から想像した同じ光景を創ってくれるんですから」


俺が空を仰ぐと雲ひとつない太陽が返り咲いていた。

その反動か視界は裏返って灯りに包まれる様だった。


「縋らせて下さい」

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