第46話 過酸化水素水 その1

10日目の朝はいつも通りだった


マリーさんに起こしてもらい、自分でクリーンの魔法をかける


朝食後、メアリーさんの馬車に乗って、ティアラ魔道具店へと向かった


「おはようティアラ、例の物できてる?」

「おはようタカハシ、ああできてるよ」


そういって奥へ案内してくれた


最初に見せてもらった魔法陣が書いてある板に注文した回転式スイッチと魔石バッテリーを入れるボックスが取り付けられている、ボックスに魔石バッテリーはすでに入っている


試してみると、最初に見せてもらったのと同様火花が走る、そのまま回転式スイッチで調節すると火花が少なくなっていき最終出来にはでなくなった


「多分できてると思うけど、実験しないとわからないね、このまま薬師ギルドにもっていっていい?」

「ああ、いいよ」


作ってもらった板2枚をアイテムボックスに入れ今度は薬師ギルドに向かう




薬師ギルドに着いた、ジョンさんが出迎えてくれる


「タカハシ様、お待ちしておりました」

「ジョンさん、お願いしていたもので実験したいのだけど場所ってありませんでしょうか?」

「それなら、いい場所が」


案内してくれたのは、講習で使った部屋だった


「この部屋でしたら、魔法陣がありますので爆発した場合でも防げます」


なるほど、講習でもそういった人がでるからなのかな?


「ありがとうございます、早速試します」


水の電気分解装置を4つ、蒸留装置を2つ受け取り、うち2つを使う、ティアラの作ってくれた電気を発生する装置とつなぎセットする


まずは電気分解を行い、水素と酸素を生成できるか確認する


魔力で蒸留水を1リットル生成し、あ忘れてた


「ジョンさん」

「タカハシさん、どうされました?」

「少量の苛性ソーダが必要なのですが、こちらにあります?」

「1kg銀貨1枚になります」

「ではこれで」


ジョンさんに銀貨一枚渡す、しばらくして瓶に入った苛性ソーダが来た

なるほど、この形の瓶はあるのね



作業を続行し蒸留水の中に数滴苛性ソーダを入れ、よくかき混ぜた後、電気分解装置に流し込む


電気を発生する装置のスイッチを絞った状態で、電気を流す……反応がない、電力が低かったかな?


つまみを少しずつ回し電気を強めると、電気分解装置の電極から気泡が出てき始めた、よし! イグアスに水の電気分解が導入された


「これが、水の電気分解です」


「へぇ」

「おお!」

「これが?」


全員それぞれの反応を返す、さらに説明をする


「これによって作られる気体が水素と酸素になります、気体がある程度溜まったら実験しますので、少々お待ちください」


全員、水の電気分解装置にくぎ付けである、そのまま次の実験のため、溜まるのを待つ

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