第31話 魔石バッテリー その2
「そうだよね、とはいえ全部俺たちで用意するのは無理なので、10%分である8万本を作った後に特許開示して、どこでも作れるようにするのが良いと思うよ」
「なぜ10%だい」
「これは自分の世界の戦略で10%を境にシェアが上がれば上がるほど収益性が高まるといわれているからだね」
ランチェスター戦略の収益性だ
「とはいえ8万本……」
「これを20日くらいで用意したい、ゴードンとティアラでできそう?」
「無理」
「無理じゃ」
だよね、なら増員と自動化を考えるようにして
「ゴードン、10人くらいで1日4000本、20日で8万本って考え方ならいける?」
「難しいな、ふたを巻き閉めるところが厳しいかも」
「じゃ、それモーターを使った機械にすればどうかな?」
「……いけそうじゃな」
「じゃその機械をお願い、あと2人にお願いだけど8万本作成するのに必要な材料費を見積もって」
「いつまでに必要じゃ?」
「機械は契約が終わるまででいい、見積もりはゴードンの契約が終わるまでに確保したいので2、3日中にほしいけど何とかなる?」
「ええじゃろう、やってみる」
「オッケー」
「じゃ、それでお願い」
2人とも問題ないらしい、じゃ頼んだ
で、モーターの話をしに来たんだっけ?
「あ~そうだった、ゴードン、今日来たのはモーターの話だ」
「おお、どうじゃった?」
「結論から、失敗した」
「そうか……」
「そのかわり、紙を白くする依頼はとってきた」
「できるんか?」
「やり方は知ってるが、必要な薬品がイグアスで作れるかだね」
そうそう、薬品の入手方法を聞かなきゃ
「ゴードン、ちょっと教えて、水酸化ナトリウムってどこで買える?」
「水酸化ナトリウム? 聞いたことがないな」
「あ、苛性ソーダともいわれる」
「それなら、薬師ギルドで買える」
「ありがとう、あとで行ってみる、次にこんな器具が欲しいんだが……」
タブレットでホフマン型電解装置を見せる
「なんだ? ガラス器具か、それも薬師ギルドだ」
「わかった、ギルド長のジョンさんにでも相談するよ、じゃ明後日来るから」
「おう!待ってるぞ」
ゴードンの店を出た後、ティアラに
「そういえば忘れてた、8万枚の魔法陣をどう作るか考えてる?」
「あ、そうだね、考えとく」
「これは、ゴードンの契約終わるまでに作り方が決まっていればいい、人員は10名までしか使わないよ」
「わかった」
「では、薬師ギルドに行きますか!」
さて、薬師ギルドか~、ポーションの販売がてら行きますか
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