第30話 魔石バッテリー その1
工場を出てすぐに
「さて、ゴードンの店に行きましょうか」
全員でゴードンの店へと向かう
「ゴードンいる?」
「おお、ええところへ来たな」
「なに? そんなにいいことあった?」
「ああ、これじゃ」
そこには、ステンレスで封された、単一型のアレができていた
「すごい! 試していい?」
「もちろん」
ティアラに充填してもらって、肩の上から落とす、
その後モーターに繋ぐ
……動いた!
「オッケーこれで商品化できる、中に何を使った?」
「スライムだ」
「へ?」
出た、異世界素材
「あーあれか?」
とティアラ
「二人とも通じているようだけど、自分がわからないので説明お願い」
ゴードンの言うスライムはスライムを倒した後のドロップ品で、スライムゼリーというもの
武器で倒してもとれるが、木の枝でペチッとやった方がとれる量が多いらしい
「ちなみに、スライム1匹でこの魔石どれくらい作れるの?」
「1匹100gだとして、1本5g使ってるから1匹20本じゃな」
なるほど
「商品名どうするんじゃ?」
「あ~、魔石セルか魔石バッテリーのどちらかを考えてる」
「魔石バッテリー」
「同じく、魔石バッテリーに1票」
「じゃ、魔石バッテリーで特許を取る」
次の作業はこれを発表するまでに何個用意するかだが、ティアラに聞いてみよう
「ティアラ、前に魔道具って、ランタンや魔物除け、コンロに使ってるて聞いたんだけど合ってる?」
「合ってるよ」
「この中で一番充填回数が多いものは?」
「コンロ、ランタンや魔物除けはメンバーに魔力操作スキルのある魔法使いがいるとね……」
あ、簡単にできちゃうもんね
「じゃ、コンロってカラクルムに何台くらいありそう?」
「……、わかんない」
あー、そうなのか、じゃフェルミ推定の出番だ
「よし、世帯数の推定しようか、カラクルムの人口って30万人と聞いてるんだけど、1家庭って何人くらいで固まってるの?」
「1人もいるし、8人とかもいるよ」
「大体でいいので、よく見かけるおうちにいる人数は?」
「6、7名かな」
おお、今の日本に比べて結構多いな
「なら6名とすると、世帯数が5万くらいということなんだけど合ってそう?」
「いや、それだとかなり多いかな?」
「タカハシさん」
メアリーさんだ
「それだと、すべての家にコンロがあることになりますので」
「なるほど、コンロのない家もあると?」
「はい、北側だとコンロはないですね……」
あ、北のことを忘れてた……治安悪いんだっけ
「北側の人口ってどれくらいです?」
「時期によりますけど、少なくても5万人います」
あれ? 5÷30で約16.7%が治安悪いところに暮らしてるの!? カラクルムって結構やばい?
「王都に比べると比率は良い方です」
……読まれた? 王都って結構すごいところだな
「北の人口を抜くと、4万1666世帯ということだが、合ってそうですか?」
「うーん、貴族、商人を抜いたぐらいで、4万世帯くらいではないでしょうか?」
よし4万
「ティアラ、1世帯にコンロは何口ある?」
「2口かな」
「あとは、コンロ1口魔石バッテリー何個必要になりそう?」
「4個か5個かな」
「オッケー、5個にしようか」
とすると
「4万世帯にコンロ2個、コンロ1個に魔石バッテリー5個として、4万世帯に必要な魔石バッテリーは40万個だ、さらにバックアップ用にもう10個持たせると、80万個必要だね」
「なんじゃと!?」
「マジかい!」
「え!」
そうなりますよね
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